三話 ページ3
(^q^)なんです
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「結構きつい子なんだな」
「そればかりはしょうがないねぇ…、あの子は生まれてから愛情をもらったことがないから、たっぷり愛情を注いであげようってじいさんが言ってねぇ…」
「そんなことが…」
シリアスな雰囲気が漂うこの空間。泣きそうなおばあさんをよそに、私は空気を読めない発言を。
『…ただのわがままじゃん。愛情もくそもない』
ぽろっと本音が口から出てしまったのだ。
「こ、こら_」
「いいんじゃよ」
お母さんが怒ろうとすると、それを遮っておばあさんが微笑みながら言う。
「顔だけじゃなく、性格も穏やかで着飾らない子なんだねぇ…、
_これは勝ったぞじいさん」
『え?』
「いやなんでもないんじゃよ。それより、広重(お父さん)の好きな煮物食うかぁ」
「マジですか母さん!」
「あぁ」
『…』
確かに聞こえた、「これは買ったぞじいさん」って。お母さんと目を合わせ、怪訝そうに顔をしかめる。
…このおばあさん、怪しい。
___
どうやら用は夜じゃないと済まないらしい。
だから夕方まで散歩をしようと外に出た。
丁度村長の娘、…留美子?も外に出ていた。私を目に捕らえた瞬間、私に顔を近づけ、冷たく言い放った。
「―…アンタには負けんから」
そう言い残してすたすたと歩いて行ってしまった。
…何を敵視しているの?
え、バカ?
ぶつぶつと独り言を呟いていると、前から数人おじさんがしかめっ面で歩いていた。
「あ、おい君、どこに行くつもりだ?」
『え、どこって…、散歩していただけです』
「あそこに引っ越してきたやつか…、いいか?この先にある松野神社には絶対に入るな。
いいか?絶対、だ。入ると死ぬ可能性もあるぞ」
顔を青くしながら言うおじさんに、その言葉は噓に聞こえない。
『し、死ぬ!?』
「最近の若いやつは好奇心旺盛だと聞く。だがそれが自分の死に導く」
「今夜はずっと家にこもっていた方がいい」
それだけ言うとおじさんたちはまたどこかへ走って行ってしまった。
『…え、怖』
この村の言い伝えか何かか?とか思いながらそのまま前に進む。
すると森の茂みに赤い鳥居らしきものが見えた。
『松野…神社…』
さっきおじさんが言っていた神社っていうのはこれか。
確かに何か禍々しいものを感じる。すごく気になる。が、入るつもりはない。
村の言い伝えとか、当たってるものとか多いし。不気味だし触れたくない。
…家に帰ろ。
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里(プロフ) - 続編気になるーみたいな (2018年7月16日 8時) (レス) id: 193caf1039 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - このお話の続きがほしいです(TT) (2018年4月24日 8時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 続編が欲しいです! (2017年12月8日 22時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
トランペット - とても面白かったです!このお話の続編を見てみたいです。無理かもしれませんがお願いします。頑張って下さい! (2017年9月24日 14時) (レス) id: c093bb2ad6 (このIDを非表示/違反報告)
聖火(プロフ) - おいらもがんばるんば (2017年6月11日 0時) (レス) id: b8079ba690 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(^q^) x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/38a45e840c1/
作成日時:2017年4月24日 17時