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その日、塾の休憩時間にカフェテリアへ行ってみる。
いつも皆と座るテーブルに若武と上杉君がいた。
二人はゲームを向かい合ってしている。
近づいて空いている席に着くと、上杉君は気をとられたようで、舌打ちした。

「やり!俺の勝ち!」
ガッツポーズの若武。
上杉君は無言で席を立ち、自動販売機へ。
「ジュース賭けてたの?」
「あぁ。上杉、弱いんだよ。」
若武の嬉しそうな顔を見ていると、なんだか子供みたい。

男の人って何かを賭けるのが好きなのかな……
藤岡兄弟だって、公演を他のお弟子さんに頼めば済んだ話なのに……挑発にのった私も私なんだけどね……

「アーヤはどうしたんだ?今日は集合かけてないけど……俺の顔が見たかったのか?」
上杉君からジュースを受け取りながら言うと、「バカか?」と上杉君に罵られた。
「何を!?」
毎度の事なんだけど、どうしてこの二人はすぐ喧嘩腰になるの?
藤岡兄弟の事でもやもやしている私は二人の様子にため息をついた。

「アーヤがおかしい。」
「あぁ、いつもと違う。」
二人は私を見て言い争いを止めた。

「ねぇ、若武は弟がいるでしょ?弟と一つの飴を食べたりする?」
私は、もしかしたら私だけがそういう事を嫌っているだけであって、他の兄弟ならば当たり前の事かもしれない。と思い、聞いてみる。

「……んな事、しねーよ。飴だろ?気持ち悪い。飲み物とか、一度も口に入れてないのなら出来るけど。」
少し想像したようで、いかにも嫌そうな顔をしている。
そうだよね……私なんかは同じコップで飲むのも嫌だもん。
良かった、私だけじゃなくて。

安心して頬を緩めると、若武はニヤッと笑う。
「けど、アーヤなら全然OKだぜ。なんならする?」
ポケットから飴を差し出してきた。

絶対しません!!

「バカなこと言うな!」
若武はポカッと頭を上杉君に叩かれた。

「立花、虫歯菌ってうつる事知ってる?」
知らない。
「誰がそんなリスキーな事してんの?立花の身近にいるなら、すぐ止めさせるべきだ。」
上杉君に鋭い視線で厳しく言われた。

止めさせろって言ってもね……あの兄弟はちょっと……

「うん……今度言ってみるよ……」
全てを共有しようとする兄弟……あれは私を惑わす演技だったのかな……

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千祥(プロフ) - nana 名無し82170号さん» 楽しんでいただけたなら、とても嬉しいです。読んでいただき、感謝!です。ありがとうございました! (2018年11月11日 23時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
nana 名無し82170号(プロフ) - 面白すぎ!!見てる時ずっと爆笑してた (2018年11月10日 11時) (レス) id: 2b0f8564ed (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - 大河さん» 忍のスカート丈は膝上or膝下orロングどれでしょうね…私はロングであって欲しいと切に願っております(^_^;) (2017年12月14日 22時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
大河 - 忍うう〜!スカートやめてくれ!まぎらわしいぞ!! (2017年12月13日 21時) (レス) id: bba2598702 (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - 恋檬さん» ありがとうございます(^^) (2017年12月3日 0時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千祥 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年10月28日 0時

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