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リヴァイ「…お前の冷静な判断力と行動、単純な能力も理由のひとつだ。エルヴィンやハンジも、異論はないと言ってくれた。_実際、庇われたとは言えお前が今回生き残ったのは、お前に力があるからだろう」

私は俯いた。私は人類を救える存在であると、デノンさんは言った。だから私を生かしておくのが最善なのだと。リヴァイさんも、そう思っているのか。
思ってくれているのか。

リヴァイ「もうひとつは_先を見越して、だ」

「え?」

リヴァイさんは一呼吸置いてから、私を真っ直ぐに見つめた。その鋭い視線からまた、目をそらせなくなる。

リヴァイ「…まずは、今回の約束を守ってくれて、ありがとうな。だがこれからは1回1回ではなく…、そうだな、躊躇わず言うなら、命有る限り約束してほしいことがある」

「なん、でしょうか」

その重々しい言い方に、背筋が伸びた。一体何を言われるのだろうと、心臓が早鐘を打つ。

リヴァイ「__俺の隣で、闘ってくれ」

リヴァイさんの口から出た言葉は、それまでとは違って弱々しかった。

リヴァイ「…壁外の前に話をしたように、お前は_俺と確かに似ているところがある」

言いたいことが分からず首を傾げると、リヴァイさんは焦れったそうに舌打ちをした。

リヴァイ「ハッキリ言う。…信煙弾が上がった時、お前はもう生きていないのではないかと…そう思った。実際その怪我で壁外に連れていくことがまず無茶だからな。

…それが、怖くてたまらなかった。部下や仲間を、たくさん失ってきたにも関わらず…今回だけは異常に、な。
正直、前からお前だけはずっと生きて闘える仲間になるのではないかと、そう思っていた。…嫌というほど、周りの人間を失ってきた者同士だからな」

ぼそぼそと弱々しく、でも確かに語るリヴァイさんの言葉を聞いて分かった。
やっぱり似てるからだろうか。言いたいことも、口に出さないけど思ってることも全部、手に取るように分かる気がした。

要は_”独りになりたくない”。
そういう、ことなんだろう。

「私も…同じです」

もう独りになりたくない。仲間を失いたくない。
でもリヴァイさんだけは…隣にいてくれるかも、しれない。

そんな確証のない”勘”に全ての希望を託そうと_、私を信じようと、言ってくれているのだ。

胸の内がすぅっと、晴れていく気がした。


___ならば、私は。


彼を独りにしないために_生きよう。


何故かその決意は、すとんと府に落ちた。

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作者名:みみみみみ | 作成日時:2022年9月29日 19時

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