帰還�� ページ45
「A、
しばらくギルドに
帰ってこねぇのかよ…」
Aから話を聞いたナツは、
あからさまに元気をなくしていた。
『大丈夫!
私はちゃんと戻ってくるよ!!
それに、
治癒魔法を覚えられたら
ナツの乗り物酔いを
何とか出来るかもしれないよ?』
「おぉっ!
それはありがてぇ。
でも、無理だけはすんなよ!!」
ナツは笑ってAにそう言った。
「寂しくなるな…
だが、私はAが
決断した事を全力で応援しよう」
『エルザ…ありがとう!!』
エルザはAに優しく微笑むと、
ナツ達に向かって言った。
「お前達。
まさか帰ったら処分が下るのを、
忘れた訳ではあるまいな?」
「ゲッ!」
「処分…」
「ちょっと待って!!
それってもう、
お咎めなしになったんじゃ…」
エルザの言葉を聞いたナツ達は、
焦った様な表情をしていた。
「馬鹿を言うな。
お前達の行動を認めたのは、
あくまで私の現場判断だ。
罰は罰として受けて貰わねばならん」
「そんなぁ…」
「私は今回の件について、
概ね海容しても良いと思っている。
しかし、判断を下すのはマスターだ。
それに、
私はA以外の事は弁護するつもりはない。
それなりの罰は覚悟しておけ」
それを聞いたナツ達は顔を青褪めていた。
「まさか"アレ"をやらされるんじゃ!!?」
「ちょっと待て!!
"アレ"だけはもうやりたくねぇ!!!!」
「"アレ"って何ー!!?」
『ルーシィ…
今度からはきちんと、
ギルドの掟を守った方が良いよ…』
そう言ったAの表情はとても暗かった。
「気にすんな!
"よくやった"って、
じっちゃんなら褒めてくれるさ!!」
「すこぶるポジティブね」
「いや…"アレ"はほぼ決定だろう。
ふふ…腕が鳴るな」
エルザの言葉を聞いた
ナツの顔から徐々に余裕の笑みが消えていき、
最終的には驚く程の汗を流していた。
「嫌だぁー!!
"アレ"だけは嫌だー!!!!」
「さぁ、行くぞ」
エルザはナツのマフラーを掴んで、
ナツの身体を引き摺った。
グレイとハッピーは、
その場にしゃがみ込んで
現実逃避していた。
『ルーシィ…頑張ってね…』
「だから、"アレ"って一体何なのよー!!?」
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作者名：ゆき | 作成日時：2023年3月24日 11時
