妖精の尻尾の姫_4章【FAIRYTAIL】 (ページ27)

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村人の秘密② ページ27

「何だとォ!!?」

「とォ!!?」

「だって、
　アンタ達が知らなかったら
　他にどうやって呪いを…」

「3年前この島に来た時、
　村が存在するのは知っていた。

　しかし、
　オレ達は村の人々には干渉しなかった。
　奴等から会いに来る事も一度もなかったしな」

リオンの言葉にA達は疑問を覚えた。

「3年間一度もか?」

「そういえば、
　遺跡から毎晩の様に
　月の雫(ﾑｰﾝﾄﾞﾘｯﾌﾟ)の光が
　降りていた筈だよね。
　
　なのに、
　ここを調査しなかったのは
　おかしな話よね」

『確かに…
　モカさんから
　"月を破壊して"って言われたけど、
　"遺跡を調べて"とは言われなかったよね』

「月の雫(ﾑｰﾝﾄﾞﾘｯﾌﾟ)の
　人体への影響についても、
　多少疑問が残る」

リオンがそう言うと、
ナツは不満そうな顔をした。

「何だよ…
　今更"オレ達のせいじゃねぇ"
　とでも言うつもりかよ」

『でも、リオンの疑問は確かに当たってる…』

「A、庇いたいのは分かるけど…」

『だって、
　3年間リオン達も
　同じ光を浴びていたのに、
　悪魔になってないんだよ?

　浴び続けたら悪魔になるって事が、
　本当なら…おかしいよね?』

Aの言葉を聞いて全員が黙り込んだ。

「確かに!!」

「気を付けな。
　奴等は何かを隠してる。
　ま…ここからはギルドの仕事だろう」

『うん』

「そうはいかねぇ…
　お前等は村をぶっこ…ぐっ」

何かを言いかけたナツの両頬を、
エルザが挟む様に掴んだ。

エルザはA達の元に来る前に、
対峙したトビーの言葉を思い出していた。

"シェリーや…オ…オレ達はみんな…
　デリオラに家族を…殺された者同士だ…
　それでリオンに協力してたんだよ…

　リオンならデリオラを倒してくれる…
　オレ達の恨みを…きっと晴らしてくれる…"

「奴にも奴なりの正義があった。
　過去を難じる必要はもうない…行くぞ」

「行こーったって、
　どうやって呪い解くんだよ」

「さあな」

「あらら…」

遺跡から出ようとするエルザに、
Aは声をかけた。

『エルザ、先に行っててくれる?』

「あぁ。あまり遅くならない様にな」

エルザはそう言ってAの頭を撫でると、
ナツ達を連れて先に村へ向かった。