妖精の尻尾の姫_1章【FAIRYTAIL】 (ページ48)

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その列車はナツを乗せていく③ ページ48

「ララバイ…
　子守歌って意味よね?」

「あぁ。
　封印されているという事は、
　かなり強力な魔法だと思われる」

『その人達も、
　鉄の森(ｱｲｾﾞﾝｳﾞｧﾙﾄ)だったんだね』

「話が見えてこねぇなァ…
　得体の知れねぇ魔法の封印を
　解こうとしてる奴等がいる…
　だが、それだけだ。

　仕事かもしれねぇし、
　何て事ァねぇ」

「そうだ…
　私も初めは、
　そう気にはかけてなかった。
　"エリゴール"という名を思い出すまではな」

『エリゴールって…!!』

「誰?そのエリゴールって人…」

『魔導士ギルド、
　鉄の森(ｱｲｾﾞﾝｳﾞｧﾙﾄ)のエース…
　死神エリゴール』

「し…死神!!??」

「暗殺系の依頼ばかり遂行し続けた結果、
　ついた字(あざな)だ。

　本来、暗殺依頼は
　評議会の意向で禁止されているのだが、
　鉄の森(ｱｲｾﾞﾝｳﾞｧﾙﾄ)は金を選んだ」

『結果…6年前に、
　魔導士ギルド連盟を追放されて
　今は"闇ギルド"っていう
　カテゴリーに分類されてるの』

「闇ギルドぉ!!??」

「ルーシィ、汁いっぱい出てるよ!!」

「汗よ!!
　でもちょっと待って!!!
　追放…って、
　処罰はされなかったの!?」

『されたよ。
　当時、鉄の森(ｱｲｾﾞﾝｳﾞｧﾙﾄ)の
　マスターは逮捕されて、
　ギルドは解散命令を出された…

　けれど、
　闇ギルドと呼ばれている
　ギルドの大半が解散命令を無視して、
　活動し続けているギルドの事なんだよ』

ミラにお願いされてついていったものの、
闇ギルドを相手にするとは思っていなかった
ルーシィは顔を青褪めたのだった。

「ルーシィ、汁出過ぎ」

「だから汗だって!!」

「不覚だった…
　あの時エリゴールの名に気付いていれば、
　全員血祭りにしてやったものを…」

「ひいぃっ!!」

「なるほどねぇ…」

「そこでだ、
　ギルド1つ丸ごと相手にする以上
　私1人では少々心もとない…

　だから…お前達の力を借りた。
　鉄の森(ｱｲｾﾞﾝｳﾞｧﾙﾄ)に乗り込むぞ」

「面白そうだな」

「あい!」

『頑張ろう!ルーシィ!!』

「帰ろっかな…」

「出た」

ルーシィは今になって、
A達についていった事を後悔していた。