妖精の尻尾の姫_1章【FAIRYTAIL】 (ページ41)

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鎧の魔導士の帰還⑥ ページ41

『そういえばエルザ、
　さっき私達の名前を
　呼んでたよね?』

「まだ話していなかったな…
　ナツ､グレイ､A。
　実はお前達に頼みたい事があるんだ」

『エルザが私達に頼み事なんて珍しいね』

「仕事先で少々厄介な話を耳にしてしまってな。
　本来ならマスターの判断を仰ぐ所なんだが、
　早期解決が望ましいと私は判断した…

　3人の力を貸してほしい。
　ついてきてくれるな」

「えっ!?」

「はい!?」

『うん!』

ナツとグレイは心底驚いた顔をしていたが、
Aは行く気らしく2つ返事をすぐにした。

「ど、どういう事!!?」

「あのエルザが、
　A以外を誘う所なんか初めて見たぞ!!」

「何事なんだろう…」

「出発は明日だ。準備をしておけ」

『はーい!』

「あ…いや…ちょっ…」

「行くなんて言ったかよ!!」

「詳しくは移動中に話す」

エルザはそう言い残すと、
Aの頭を優しく撫でてギルドを出た。

ナツとグレイは慌てていたが、
エルザは最後まで2人の話を聞かなかった。
その後ろ姿を見送った所でミラが口を開いた。

「エルザと…ナツと…グレイと…A…
　今まで想像した事も無かったけど、
　これって、
　妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)最強チームかも…」

ミラの言葉を聞いたルーシィは、
驚きの表情を浮かべた。

「む…無理だ…
　コイツと一緒ってだけでもウゼェのに、
　エルザが一緒だなんて!!」

「こんなチームありえねぇっ!!
　つーか行きたくねぇーっ!!!!」

ナツとグレイはお互いを指差して言い合った。

『でも、
　仲良しチームって感じで
　絶対楽しいと思うけどなぁ…』

「「んな事思ってんの
　 Aとエルザくらいだ!!」」

そう言うとナツはAに詰め寄った。

「なぁA、今からでも遅くねェ…
　オレと別の仕事行こう!!」

「なっ!?
　ナツてめぇ…
　抜け駆けは許さねェぞ!!」

今度はAを挟んで、
ナツとグレイは喧嘩を始めた。
間に挟まれたAは呆れた顔をしていた。

『とりあえず3人で行ってみようよ!!
　じゃなきゃ…全員エルザに殺されるよ?』

「「無理だァー!!」」

ナツとグレイの叫び声がギルド内に響き渡った。