火竜と猿と牛�� ページ23
「それは、
聞き捨てなりませんなぁ」
「そうよタウロス!
あいつをやっちゃって!!」
「"俺の嫁と女"ではなく、
"俺の乳達"と言ってもらいたい」
「言って貰いたくないわよっ!!」
『あはは…』
「(さっきホロロギウムで
魔力いっぱい使っちゃったし、
Aは足を捻挫してる…
タウロスの分の、
あたしの魔力が持つか心配だけど…
このサルを速攻倒してナツを探さなきゃ!!)
タウロス!!!」
「MO!準備OK!!」
ルーシィの合図でタウロスが走り出したが、
突然聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「よ〜く〜も落としてくれたなァ…
あ〜ぶ〜な〜かった〜…」
「ナツ!」
『(良かった…)』
Aはナツの姿を見た途端、
肩の力を緩めたのだった。
「ん?何か怪物増えてるじゃねぇか!!」
そう怒鳴りながら、
ナツは飛び蹴りを喰らわせた。
「きゃあああっ!!」
「MO…駄目っぽいですな…」
――タウロスに。
「弱ーっ!!?
人がせっかく心配してあげたのに、
何すんのよー!!」
ルーシィが噛みつく勢いでナツに怒鳴るが、
ナツは半開きの目をパチパチとさせていた。
「てか、どうやって助かったの!!?」
「ハッピーのお陰だ。ありがとな!」
「どういたしまして!」
「そっか…
そういえば、
ハッピーに羽があったわね」
「あい。
能力系魔法の1つ――
"翼(ｴｰﾗ)"だよ」
「アンタ、
乗り物ダメなのに
ハッピーは平気なのね」
「何言ってんだ、お前。
ハッピーは乗り物じゃねぇよ
"仲間"だろ?引くわー」
「そ、そうね…
ごめんなさい(引かれた!!)」
ルーシィの発言によって
ナツが冷ややかな目をしていると、
ルーシィは何かに気付いたかの様に
慌てふためいていたのだった。
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作者名：ゆき | 作成日時：2023年3月11日 19時
