妖精の尻尾の姫_1章【FAIRYTAIL】 (ページ20)

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火竜と猿と牛① ページ20

あたしの名前はルーシィ。
17歳の星霊魔導士よ!

ある街で炎(?)の魔導士のナツと
羽のあるネコ(?)のハッピーと
出会ったのがきっかけで、
魔導士達の集まる冒険ギルド――
妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)に入る事が出来たの。

でも、
妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)の仲間の1人が
仕事から戻らないのを知ったナツとハッピー

そして、
彼女にしたい魔導士ランキングと
最も可愛い魔導士ランキング
3年連続1位保持者であり
あたしの憧れであり友達のAは、
吹雪の山――ハコベ山に助けに向かったのね。

あたしも興味本位で、
3人についてきたのは良いんだけど…

「【何でこんな事になってる訳ー!!?】
　と申されましても…」

『まぁまぁ…
　ルーシィ、落ち着いて?』

「【う、うん。
　ここってあの猿の住み家かしら?
　てか、ナツはどうしちゃったのよぉ～…】
　と申しております。」

『ナツは大丈夫だと思うけど、問題は…』

「うほ!うほ!オデの嫁!!女!!」

「【こいつよね…】と申しております。」

ホロロギウムの中にいるルーシィは、
バルカンを見て溜息を吐いた。

そして、
バルカンは穴があきそうな程に
ホロロギウムの中にいる
ルーシィを見つめた。

「こいつ…女?」

「【失礼ね!このエロザル!!
　Aを見た後にあたしを見ないでよ!!!】
　と申しております。」

ポゥン――
すると突然音を立てて、
毛布に包まったルーシィが
氷の上に現れたのだった。

「ちょ…ちょっとぉ!
　ホロロギウム!消えないでよ!!」

「時間です。ごきげんよう」

「延長よ!延長!ねぇ!!」

鼻歌を歌いながら
ルンルンと自身の側で踊り回るバルカンに、
ルーシィは半べそかいていた。

Aはその光景に
一瞬キョトンとしていたが、
すぐにルーシィに優しく笑いかけた。

『大丈夫だよ!ルーシィ!!』

「え?」

『もうすぐ"炎の王子様"が、
　助けに来てくれるから!』

「炎の王子様…?」

Aの発言に、
ルーシィが疑問を浮かべていると――

「うぉぉおおお!!
　やっと追いついた!!!」

突然洞窟内に大声が響き、
ルーシィはその声の主がいる方へ振り返った。

「ナツ!」

「マカオとAは、
　何処だぁぁあっー!!」

『ナツ!走ると――
「あがっ!ぐおっ!ぶあっ!!」』

ツルンッ――
Aが忠告しようとした瞬間、
ナツは氷によって足を滑らせてしまい
地面を転がったのだった。