幸せのおすそ分け２２【あんスタ】 (ページ28)

今日:28 hit、昨日:1 hit、合計:7,313 hit

1078話ページ28

✩

｢…ふぅ。都会の人は武道を教わったりしないのかな｣

｢あいつらは金の稼ぎ方ぐらいしか教わってねェんだよ｣

｢つ、強い…｣

水着じゃなかったら海外映画のワンシーンとかでありそうなぐらい様になってた気がする

兄弟二人して強すぎない…？

｢あの、本当に助かりま…｣

｢それより兄さん！僕と追いかけっこをするのもこれで終わりだよ！さあ帰ろう、皆が待ってるんだ！｣

｢きゃはは、弟くんも懲りないねェ…♪｣

｢…｣

今でも心臓がどきどきしてる

そういえば、燐音さんとホテルに行った時にあのマッサージ機見たことあるような…

ついさっき初めて使い方を知った

｢仕方ねェな…ほい｣

｢…へ？｣

｢そんなに欲しいなら都会のお土産、弟くんにやるよ…♪｣

｢燐音さん！！？｣

｢きゃははっ♪｣

なに爆笑してんの！？

差し出された私が真っ青な顔をしてると、目の前の一彩さんは不思議そうに首を傾げていた

｢兄さんは何を言ってるんだ？外の人間は故郷に入ることすら許されないのに｣

｢ほ、本当ですよ～あはは…｣

｢きゃはは！やっぱおまえら最高だわ…♪｣

腹を抱えて笑うと、燐音さんは私と一彩さんの頭を思いきりわしゃわしゃしてきた

｢わわっ！？｣

｢やめてほしいよ、兄さん…どうして急に頭を撫でるのかな｣

｢それぐらい自分で考えろよ。俺の答えが常に正しいと思い込むな｣

｢…｣

なんか、本当にお兄さんなんだなぁ

うまく言えないけど、私はその光景を見ててぼんやり思った