479話 ページ29
✩
「はあ…はぁっ…!」
身体が妙に寒い
頭がふわふわするし、吐き気もしてくる
「っ…〜♪〜♪」
でも、私はレッスンを続けた
多分風邪を引いたんだろうけど、だから何だってんだ
今はそれどころじゃない
もっといっぱい、鍛えないと…
「う、おえ…げほっ!ごほっ!」
やば、吐いちゃった
うげぇ、超汚い…
でもこれぐらいで休んでたら、りっちゃんと…Knightsの皆といられなくなる
ドンドンドンドンッ!!
「…?」
扉の近くまで行くと、アドバイス…
ではなく、「休む!!!」のひと言がでかでかと書かれていた
うっ…
「ごめんなさい妖精さん、ちょっと休みます…」
シーン…
りっちゃんに会いたいなぁ…
でも、りっちゃんにどんな顔して会えばいいんだろう
私がぼけ〜っとしてる時だった
ドアが開いた
…りっちゃん?
「りっちゃん、来てくれ…ひぃっ!!?」
「はぁ…はぁ…♪」
「え、ええと…あの…?」
い、息遣いの荒い…変な人が何かを持って来てくれた
…紫の髪?
「もしかして…妖精さん?」
「はいぃ…貴女をいつも陰で見守っていた、妖精さんですうううぅぅ…♪」
「ひゃっ…!?」
「あぁ…!すみません、驚かせてしまいましたよね…親しみを込めて呼んでくださっていた妖精さんが、こんな私みたいな陰気臭い人間で…」
「い、いえいえいえ!いつもお世話になってます!」
この人が妖精さんだったんだ…!
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月31日 6時