幸せのおすそ分け１０【あんスタ】 (ページ12)

今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:14,666 hit

462話ページ12

✩

『～♪～♪』

｢っ…はぁ…｣

今回は私の歌い出しは少し遅め

それまでは踊りに集中する

もうじき…あともうちょっとだ…

…ここっ！！

『すぅ…～♪～♪』

｢ははっ、上出来じゃねぇか｣

『～♪…えへへ♪』

よし！うまく入れた！

歌に集中しすぎて踊りが疎かにならないように、全体を見つつ皆の邪魔にならない場所に移動して…

うん、良い感じ

練習でミスをしていた箇所も、鬼龍先輩は難なくクリアしてみせていた

さすが先輩だなぁ…

『～♪』

『～♪～♪』

その後も順調に進んでいった

よしよし！

私ちゃんとやれてる…♪

そして曲はようやく終わった

私は自分の出来栄えに喜びを隠せなくなって、失恋ソングだったにも関わらず終わった瞬間笑顔で話した

『ん～～！楽しかったあぁ～♪』

私は紅月の皆より一歩前に出て、頭を下げた

そして私の名前を伝える

『私は柊Aと言います！実は私、〇月×日に＿＿モールでライブをすることになりまして！時間は午後1時から3時までなので、是非いらしてください…♪』

｢あの子って…｣

｢今ネットで噂になってる子じゃない？｣

｢やっぱりそうだよね｣

こそこそ話が私の耳まで聞こえてくる

最前線なんて特に

少し怖い気持ちになったけど、ここで何もできないほど今までの経験を活かせない人間でもない

私は堂々と答えた

『そうです！今ネットで話題になってるのは私のことです！柊Aのことです！』

｢お、おいA。それぐらいにしておけ｣

『私のことが少しでも気になった方は、是非次のライブも見に来てください…♪』

アイドルは、自分を見せるお仕事なんでしょ？

それなら私は全部さらけ出してやる