387話 ページ37
✩
｢それで気になって調べてみたら、メンバーのうち二人はもう退学してたと…｣
｢うわぁ、かなり気分悪いね｣
｢いやほんと、ごめんなさい…申し訳ない…！｣
今日はTrickstarのレッスンにご一緒させてもらった
本当に退学しちゃったじゃんか！！
私って人の人生どれだけ棒に振るえば気が済むんだろう…
落ち込んでると、あんずちゃんは心配そうに顔色を伺ってきた
｢せっかく勝ったのに、流石に寝覚めが悪すぎるね…｣
｢うん…はぁ、唯一の救いなのは残りの二人がやる気を出してくれたってことかなぁ｣
｢首絞めてきた人と謝罪してきた人？｣
｢そうそう…｣
｢お前のネーミングセンス悪意ありすぎだろ｣
あっ、ま〜くんだ！
どうやらTrickstarの練習があるって言ったら、先に切り上げても良いことになったらしい
私はさっきしていた話をま〜くんにもした
｢本当に退学したのか…｣
｢でも、辞めて正解だと俺は思うけどな〜｣
｢明星くん！？｣
｢だってそうでしょ。このまま続けても、多分その人達はいつか人生を棒に振って後悔してるだろうし｣
｢まぁ、確かにそこは否めないな…｣
割と冷静っていうか、頼れるっていうか…
なんかスバルくんとは気が合うな〜♪
｢だから俺は、Aの判断は最善だったと思うよ♪｣
｢そっか…ありがとう！｣
｢ひっ…｣
｢…？どうしたの遊木く…｣
ふいに後ろから手が伸びてきた
こんな事するのは一人だ…
｢りっちゃん、今日はTrickstarと練習するって私ちゃんと言ったはずだよ〜？｣
｢やぁだ〜。なら俺も一緒にやる〜♪｣
｢もう…迷惑になるでしょ｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年1月27日 18時
