345話 ページ45
✩
｢かっこいいポーズってなに…？｣
｢てきと〜にしてたらそれっぽくなるよ〜｣
｢それはアドバイスになってないと思うわよ、凛月ちゃん｣
急に瀬名泉さんから写真を撮ってみろと言われた
因みにあんずちゃんがカメラマン
｢う〜ん…髪の毛ぐわって掴んでみたら？｣
｢ぐわって？こ、こんな感じ？｣
｢いいね〜！そこでも〜ちょっと下を向いて目だけ上に上げてくれたら…｣
｢ヤンキーのできあがりねェ♪｣
｢…って遊んでませんか！？｣
｢｢｢あっ｣｣｣
｢…え？｣
私が指示されたポーズのままツッコミを入れると、何故かカメラを覗き込んでいた人全員が黙った
え、もしかして事故画が撮れたとか…？
私は慌てて消すように頼んだ
｢ちょっ…今のは無しで…！｣
｢凄いわよこれ！奇跡の一枚じゃない！！｣
｢これは男性の私でも格好いいと認めざるを得ませんね…♪｣
｢え？え？｣
｢Aちゃん見てみなよこれ！！超絶かっこよく撮れたよ！！！｣
そう言って見せてくれた写真は…
…
｢な、なんかカッコつけすぎじゃないですか？｣
｢これぐらいが丁度いいのよ！｣
｢な、なんかキメ顔で恥ずかしいです！もう一回お願いしても…｣
｢ベストショットはこれで決まりだね！｣
｢ええぇ！？｣
めちゃくちゃ自分かっこいいと思ってますよ感溢れる一枚となった…
ナルシストっぽくない？
大丈夫？？
｢しかもマントもいい感じにふわってなってるし｣
｢この角度からだと丁度ひつじの耳がばっちり見えていい感じになってるわァ｣
｢そして極めつけにこの鋭い目付きです！見た人の心を鷲掴みにしてしまいそうな…♪｣
なんか皆でわいわいしてた
…まぁ、いっか
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年1月25日 9時
