盛大に窓を割ったお嬢様 ページ7
｢はぁ〜、びっくりした…♪｣
｢(本当にごめんななさい…)｣
｢だ、大丈夫だよ！あやまらないで〜？｣
頭を何度も下げると、お嬢様は笑って許してくださった
あの男は面倒臭いな…目障りでしかない
｢ん？あぁ、さっきの子？え〜と、えと〜…なんとかくんって子だよ…うん…顔は覚えてるんだけど〜…｣
｢(三毛縞斑くんです、お嬢様…)｣
｢えっとお〜…う〜〜ん…！！｣
｢(三毛縞斑くんです…！)｣
何かの拍子に伝わってくれないかと願いながら、自分は何度も念じたが届かなかった
まぁお嬢様にとってその程度の人間ってことなんだろう
あまり普段から会話をしている様子もないしな
｢な〜んかさ〜、いたりいなかったりする子多いから分かんないんだよね〜。昨日もあんな子クラスにいたっけ？ってなったし｣
｢(多分それはあの子のことなんだろうな…)｣
普段から監視している自分の方が覚えてしまってるな…
｢にしても、どう思う〜？私襲われないかな〜？｣
｢(もし自分が同じ立場だったら、迷わず襲っていたな)｣
｢…わ、分かんない、けど、肯定ってことにする！｣
｢…｣
｢一週間も女の子一人で寝泊まりなんて！やらしい〜！｣
10kgのミサイルを平気な顔で持ち上げてたお嬢様なら、同年代の男子程度なら軽々と対処できそうだが…
ここは黙っておこう
いや、そもそもまだ喋れないが…
｢あ、やばっ…泉くんからだ…それじゃあね！よっと♪｣
｢…｣
あんずさんを巻き込んだあの事件以来、お嬢様は空を飛ぶのにハマったようで
命綱もなしで、よくもまぁ軽々とビルを飛び降りれるな…
…あ
｢ぎゃあああ！！何してんのあんた！？｣
｢ごめ〜ん！夜だから窓見えてなくて…！｣
｢冬休みないと思った方が良いかもね、俺たち…｣
盛大に窓を割ったお嬢様は、その後追加で処罰を受けていた
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
