いっそのこと ページ41
｢ふぁ、あふ…♪｣
合格して喜んだのもつかの間、さっそく大学からは課題も出ているのに相変わらず例のビルで仕事も行って…
お嬢様には本当に休息を取ってほしいものなんだが
｢どうしたの〜？｣
｢どうしたのって…貴女、ライブするって言っていたこと、まさか忘れてたんですか？｣
｢あっ…！い、いや、そういう訳じゃ〜…！｣
｢いしょうはどうします？｣
｢もちろん制服〜！｣
思っていたより、そのゲリラライブは割とラフなものの様だ
ガッツリ練習する時間も取れないのだから当然か
お嬢様は既に時間に余裕が無い状態だもんな
｢(最近妙に忘れっぽいのも、忙しいことが原因だろう)｣
｢なんか高校生って感じにしたいからね〜♪｣
｢もし忘れてたから時間無さそうって言う事なら、今からでも我輩の独断で用意するぞい…♪｣
｢零くんの考えた衣装！？え、そ、それはちょっと…気にな…｣
｢はい、制服で決定ですね。次は曲についてです｣
日々樹くん、お嬢様といる時だけ真面目側につくの何なんだ？
普段は変人キャラだろう
｢むうぅ〜…！！｣
｢ふふっ、ふくれてるAも『かわいい』ですね〜♪｣
｢いいもん…曲〜？なんか決めること多くてめん…｣
｢…｣
あ、日々樹くんが怒ってる
｢い、いや、なんでもないですっ。ごめんなさい｣
｢はい♪では、曲はどうするつもりなんですか？｣
｢皆が知ってそうな曲でいっかな〜って！いっそのこと全ユニットの曲とか歌ったりして〜♪｣
｢それ良いですね…♪｣
｢…へ？｣
いつも振り回してばっかなお嬢様が…瀬名くん以外であんなにも振り回されるなんて…
なかなかの強者だな
｢い、いや、冗談で…ていうか喉枯れるし…｣
｢それなら、一時間では足りませんね♪朝から夜まで歌って踊ってください…♪｣
｢殺す気か！！！｣
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
