目的はただ一つ ページ37
｢そういう訳だからBGMよろしく〜！｣
｢いきなりじゃのう…｣
｢零なら一発本番でも大丈夫そうですね♪｣
｢おぬしも連れてこられたのか…忙しい身じゃろう｣
いつもより大人しいあの男と、日々樹くんか
三人でするつもりなのか？
｢私の目的はただ一つ！楽しかったら…｣
｢アイドルやってみようかの〜とか言わんでおくれ〜！我輩だけのアイドルであっておくれ！｣
｢わ、分かりました…そうします！｣
あいつ、秒でお嬢様の目的を破滅させやがったな
｢ふふっ、違いますよ零。Aは楽しかったら自分も幸せになれるのか検証したいだけでしょう｣
｢そうだよ〜！一回やってみたかったんだよね〜アイドル♪｣
｢Aは十分アイドルやっておるが…な、なるほど。確かに考えてみればそうじゃな♪｣
｢あ、機嫌直った！よかった〜♪｣
彼女の事になると周りが見えなくなるタイプか…
普段は賢い癖に
｢しかし、一人でずっと歌って踊るのか？ちょっと大変だと思うんじゃが｣
｢私の体力じゃ不安？｣
｢Aなら一時間程度ならぶっ通しでいけるでしょう｣
お嬢様、割と体力作りはきちんとしているからな
｢(並のアイドルよりは元気だろう…)｣
｢なら一時間！ぶっ通しで演奏してくれる？｣
｢しかし、踊るとなるとギターが邪魔になってしまいますね…｣
｢…あ｣
この流れは…
何となく読めたぞ
｢奏汰くんにお願いする〜！｣
｢え？知り合いだったのかえ？何やら触れたらいけない気がして今まで何も言わんようにしておったんじゃが…｣
｢私も、てっきり不仲なのかと思っていました｣
｢さ、さすがだね〜二人とも…最近仲直りしたんだ〜♪｣
｢喧嘩しておったのか？｣
あの子、いつもふわふわしてるけどギターとか弾けるのか？
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
