レポート38・素敵な夢 ページ38
凛月side
俺が最近、夜な夜なAの服を脱がしてたから
はぁ…俺のせいだ
部屋に入ると、真っ赤な顔をしたAが魘されていた
｢A…｣
｢すぅ…すぅ…ん、んん｣
｢…くそっ｣
｢…｣
こんな時でも、俺はAのことを…
どうかしてる
｢り、凛月くん…来てくれたんだね。寝ててごめんなさい｣
｢なんでAが謝るの｣
｢えっと…その、迷惑かけちゃったから｣
それは俺の台詞なのに
｢あはは…やっぱり、私すぐ身体に出るみたい｣
｢何が？｣
｢最近ね、やなものを見たり、したくない事を無理してやってたから…それで熱出しちゃって｣
｢…したくないこと？｣
｢う、うん。利用されるって、言うのかな…｣
…何それ
俺はAの寝てるベッドに座った
｢何をさせられたの｣
｢え？いや、大したことは…｣
｢俺は聞いてるんだけど｣
｢えっと…歌わないと、山に埋めるぞ…って…｣
｢歌を忘れたカナリアじゃないんだから…｣
まるで、月ぴ〜とかその辺りが使いそうな表現だね
最近ネットで二人を見かけたっけ
俺が考えてると、Aは急に抱きついてきた
｢え？A？｣
｢何もしないで…私は本当に、何もされてないから｣
Aは、俺が動こうとしてるのを見抜いてるんだ…
｢何でも聞くから…お利口さんにするから、お願い…｣
｢A？｣
｢ごめんなさい…本当に、ごめんなさいっ…｣
本当に、どうしたんだろう
様子が明らかにおかしい
｢最近ね、素敵な夢をよく見るんだ〜♪｣
｢夢？｣
｢うん！凛月くんと毎晩、こうやって…ぎゅ〜ってくっついて…えへへ♪｣
｢…幸せそうな夢だね♪｣
毎日見るから、夢と現実が曖昧になってるのかな
そんな幸せそうな顔されたら…
｢ん…｣
｢そうそう…ちゅうとか、されちゃったり…♪｣
｢…全部、夢じゃないんだけどな｣
ラッキーアイテム
りっちゃん
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年3月8日 8時
