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…それから2日が経った。
2日間ですっかり皆、麦わらの一味を好きになったようだった。もちろん私を含めて。
…けれど、それも今日か明日で終わりにしなければならない。そろそろ彼らを出港させなければ…、私はそう考えていた。
今はまだ朝で隣には愛しい弟がすやすや眠っている。
ここのところ、私は眠れずにいた。
それも当たり前だ。
…残り数日で天竜人のモノになるのだから。
考えると震え出す手をぎゅっと握って弟達を起こさないようにそっと城を出た…。
そして桜の木の下まで来てそっと座った。
空を見あげれば無数の星が輝いていてふと笑顔が零れた。
…ｸﾞﾙﾙﾙﾙﾙ
低い唸り声にそちらを振り向けば風雅がこちらに歩いてきていた。
『…風雅、起こしちゃった？』
そう言って柔らかい毛並みを撫でれば擦り寄ってきた。
《…いや、そうではない。ここ最近お前が眠れていないようだったからな…》
…気づかれていたのか、と少し驚く。
それに心配をかけてしまったのなら申し訳ないと思う。
けれど私には黙って風雅を撫でることしかきなでかった…。
《…すまない》
『…！』
いきなり風雅が謝ったので驚いて風雅を見る。
私が理由を聞こうとするとそれを分かっているかのように風雅が先に話し出す。
《…お前が、あの忌々しい人間どもに連れていかれるのは俺のせいだろう…。俺がここに辿り着き、お前達一族、いや、戦士達さえ巻き込んでしまった…》
…その声は震えていて風雅の目からは雫が零れた。
風雅のその言葉に私はなんて返せばいいか分からず、口を噤んだ。けれど…
『…ちがう。風雅のせいじゃない。戦士達もそんなこと思ってない。私がただ風雅を助けたくて助けたの。一緒にいたくて一緒にいた』
…そう、風雅の心に届くようにゆっくり話す。
『…“家族”を守るのは当たり前だから』
そう言って柔らかく笑って風雅を抱きしめた。
…しばらく風雅はずっと10年間思っていたであろう苦しみを言葉にするように謝り続けたのだった…。
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sora(プロフ) - ありがとうございます！！今受験のため更新がこ出来ていなくてごめんなさい(>_<)もう少しお待ちくださると嬉しいです！！ (2019年2月22日 0時) (
レス) id: 6f4d88280c (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - すごい面白くて必死に読んでました！更新楽しみにしてます！ (2019年2月20日 18時) (レス) id: cb802c0a66 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます！最近忙しく更新ができていなくて申し訳ないです(>_<)空いている時間に更新を頑張るのでまた読んでくださったら嬉しいです(*^^*) (2019年1月25日 21時) (レス) id: 6f4d88280c (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 凄く面白かったです！続き楽しみに待ってます！頑張って下さい！ (2019年1月25日 12時) (レス) id: caa5a8f062 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 夏季さん» 本当に申し訳ありません。そしていつも応援して下さり本当にありがとうございます！ (2018年12月16日 17時) (レス) id: 6f4d88280c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2018年12月1日 18時
