救いの両手27 ページ4
社長から貰った煮干を頬張り乍ら会話に聞き耳を立てた。猫だから厭でも聴こえるけど。
「あ、乱歩さん今日も事件の依頼入ってるんですか?」
「まァね。あ、君も来てよ。僕帰れないし」
「いいですよー」
ふむふむ、江戸川乱歩は任務あり……と脳内にインプットする。
そしてさり気無く江戸川乱歩に近寄ると、腕を伸ばして撫でて来た。
『にゃーん《外行きたいなー》』
「ん?君も来る?」
「ええっ!乱歩さん猫語判るんですか?!」
「否?判んないけど。大体は判るだろう?例えば…………君、何か喋ってよ」
と話を此方に振られる。
何か話せと云われても、何を話していいか判らない。
まあ取り敢えず
『なぁーお、にゃー、なぁーん《外!外行きたい!散歩したい!》』
「わー、何か凄く訴えて来るね、この猫」
猫らしく猫らしい事を訴えておく。
キャラ崩壊とか屑籠に捨てろンなもん。
「外、行きたいって。よぉし!じゃあ僕と一緒に事件現場に行こうじゃあないか!」
「デスヨネー。でも乱歩さん凄いです!本当に外に行きたいって云ってましたよ!」
「当然だよ!何せ僕は、名探偵だからね」
これは凄い。推理したとは云え、本当に猫語を当てるとは。
乱歩さんと呼ぼう。
乱歩さんの腕に抱かれた私は、探偵社の外に出ても大人しく抱かれていた。
渇く喉に気付かない振りをして。
____夕刻、陽が傾きかけた今日この頃。
「処でねえ、敦君」
推理が終わり、事件解決をした後。
唐突に敦君に呼び掛けた乱歩さんは、足を止めた。
徒ならぬ空気を察知して私は乱歩さん達から少し距離を取った。
「如何したんですか?乱歩さん」
「一寸気になる事が出来てね。」
「はぁ…………気になる事って?」
乱歩さんの目がスッと開き、此方を見据えた。
あ、これ危険なやつ。
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藍 - 更新読みましたー女子キャラの会話に和みましたー次の更新も楽しみにしてますー (2016年12月11日 0時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
キジトラ(プロフ) - 藍さん» 毎度見ていただいて、ありがとうございます(o^−^o)頑張りますね*\(^o^)/* (2016年12月10日 20時) (レス) id: 7a1a6ed2e9 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 更新読みましたー銀ちゃんマジ可愛いですー本当待ってましたー中也さんの出番はまだですかー?まぁいつでも良いのでー更新頑張ってくださいー待ってますー (2016年12月9日 18時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 更新読みましたー女子会可愛いですーでもーミーの個人的にはー銀ちゃんが好きですー中也さんの活躍楽しみにしてますー更新頑張ってくださいー (2016年12月2日 3時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
翟虎猫(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます(*^^*)もっとかっこよく書けたら良かったんですけどね………(´ヮ`;)更新頑張ります! (2016年11月20日 21時) (レス) id: 7a1a6ed2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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