【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が51こ ページ4

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違いますよね？
嘘ですよね？
言葉にならないから、目で先輩に訴えかける。



「ちょっと何、きもいんですけど。もうさ今私達デート中な訳、分かる？」

「離してくれる？Aちゃん、腕」

『え、だ、だって……そんな……嘘……先輩は、私の事好きって……可愛いって……』

「でもAちゃん、全然身体くれないんだもん、だから飽きちゃった、顔は可愛かったのに惜しいなー」

「つまりあんたは捨てられたのよ、私が彼女。フられてんの、私達のデート邪魔しないでくれる？」



身体が、動かない。
信じたくない。
けど目の前に居る先輩は、本物だ。
雰囲気は全然違うけど、笑った顔は……本物で……



駄目だ、泣きそう。
ここで泣いたら惨めなだけなのに。
早くこの場から逃げたい、けど身体が思うように動かない。
その間にも、私の涙腺は緩んでいく。



しかし、泣きそうになる直前、後ろから誰かに腕を引っ張られた。



『……へ……？』

「要するに浮気をしていたという事ですか？宮野先輩」

「は？何、次は誰？」

「なら奇遇ですね、Aも僕と浮気をしていましたよ？」

『え、あ、赤司君……？違、ちが……』

「身体目当てとも知らずに本気になって惨めな女、そう先輩は思っているでしょうが……僕からしたら先輩も惨めですよ、貴方とは違って僕とAはあんな事やこんな事ももうしている訳ですから」



ぺらぺらと、嘘を言う赤司君。
何で、ここに居るの……？



私が驚いている間に、赤司君は私を抱き寄せる。
本来なら先輩が、私を抱き締める彼氏のはずなのに……今私は先輩の目の前で赤司君に抱き締められていて、えっと、それで



「証拠は？おかしいな、俺はてっきり赤司君だけがAちゃんの事を好」

「なんなら今ここで見せてやろうか」



この状況に全くついて行けてない私の耳元に、赤司君が顔を寄せた。



「……すまない、少しだけ我慢してくれ」



そして何やら囁いたかと思うと、私の視界は赤司君で埋まった。
それがキスだと分かるまで数秒。
頭を押さえつけられる、息が苦しくなって思わず胸板を叩くとやっとの事で赤司君は私から離れた。



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