【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が58こ ページ11

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よ、予想以上に良かった……！！
あれから2時間映画を堪能した訳だけど、切なかったり甘かったりの本当に私が大好きな恋愛映画そのもので思わず本気で見入ってしまった。



「ご飯食べに行こうか」

『あ、うん……』



映画を見終わった後は赤司君に連れられパスタ屋さんに行ってお昼ご飯。
メニューを注文して、料理が運ばれてきて、生パスタの美味しさに赤司君が居ることも忘れ感動していると話しかけられる。



「どうだった？映画は」

『……映画？』

「最初から最後までAが好きな展開だったからね、相手役の男なんかはAのタイプだろうね」

『……え、そりゃそうだよ、だって相手役の男の子は優しいし女の子第一に考えてるし、しかもイケメンだし！でも途中で女の子を奪いに来たあのライバルの子も凄くカッコいいと思う、結末なんかは』



本当に良かった、あんな恋愛が1度でも良いからしてみたい！
主人公の友達も良い人達ばっかりで、主人公は人間関係に恵まれてると思う。



ライバルの男の子と、相手役の子が最後は親友になるっていう展開も王道だけど凄く良くて！



『ほんっとうに良作だと思うっていうか……！……あ』



なんて数分間話した所で、途中で我に返った。
わ、私赤司君相手に今回の映画の内容について思わず凄い熱く語っちゃった……



恥ずかしすぎる。
どんだけうきうきして見てたのっていう……どう誤魔化したら良いか分からない。
居てもたってもいられなくなって遂に下を向くと、赤司君が。



「……続けて？」

『い、いや、いいよ……別にもう……』

「そう、残念」

『……』

「……楽しそうに話しているA、可愛いと思ったんだけどね」



かなり小さな声で呟くようにそんな言葉を。
かろうじて聞き取れた。



『……ま、また？』

「何が？」

『……そうやって、からかうの辞めてよ。私にそんな嘘ついても何も良い事なんて起きないよ？』

「……」



可愛いって言われて、舞い上がる私を笑うつもりなのか。
そんな事しても、私は最初からそれが嘘だって分かってるから赤司君の思ってる反応は出来ないと思うけど。



嫌味のつもりでそう言えば



「……今までの僕が悪いといえど、やはり全く信用してもらえないか……先は長そうだな……」



今度は全く、赤司君の言葉は小さすぎて私の耳には届かなかった。




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