ドS彼氏の彼女攻略【赤司征十郎】

25.ラノベ ページ26

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何をそんなに慌てているのか分からないというような表情で玲央と小太郎を見るAに対して千尋は思う。



やっぱりこいつはそういう知識が全く無いやつか、と。



だが何も知らずにAがそっち系の事を言っては小太郎と玲央が慌てる姿を見るのは少し面白い。
もう少しからかってやるかと真顔で千尋は続きを促す。



「後は？」

『……かき氷のミルク味のシロップが女の子の顔にかかった時に、男の子がぶっかけられたみたいで興奮する！……って言ってました。女の子にシロップをかけるのが好きってことですか？理解できなかったです……』

「いや、ミルクだから良いんだろ。生クリームとかでもきっとそいつは同じことを言うぞ」

『……ミルク？ますます意味が……』

「要は白ければなんでもいいんだ」

『他の色じゃダメなんですか？』

「駄目だろ、白が一番それっぽいからな」

『……それ……？』



この２人、真顔である。



「ちょちょちょ！！！ストーップ！！この話はもう終わり！！黛さんは黙る！！」



遂に耐えきれなくなった小太郎が二人の会話に強制ストップをかけた。
玲央がナイス小太郎！とグッと拳を握る。
これ以上Aの口からそんな会話を聞きたくない。



いつも無表情で真面目なAのイメージに危うく雲がかかるとこだった。
純粋ならそれでいい。
変な知識を与えないでほしかった。



『……難しい。夜桜さんは分かる？』

「えっ？！」

『……』

「わ、わわ分かんないかな……！」



流れ弾をくらった。
気配消してたのに……！
目を泳がせながらこちらも慌てて答えるやよい。
一応知識はあるようだが、だからこそなんて答えたらいいか分からなくなってしらばっくれた。



と、そこで今まで黙って会話を聞いていた征十郎が口を開く。



「精え」

「赤司？！？！」

「征ちゃぁぁん！！！」

「……うるさい」

「うるさいじゃなくて！！今！今……ッ！駄目！！！」



焦る2人。
征十郎が一番ド直球の爆弾を落とす奴だった。
ぱん！！！とやよいも反射的にAの耳を塞ぐ。



「……見事な連携プレーだな」

「元凶の黛さんはお願いだから黙ってて！！」



そのお陰あってかAは何も聞こえなかったようで。
顔にハテナを浮かべている。
Aの純粋さをなんとか守った3人だった。



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