ドS彼氏の彼女攻略【赤司征十郎】

2.赤司征十郎という男は ページ3

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赤司side



「……マネージャーが足りないな」



ふと、せわしなく動くやよいを目で追って、いつもの練習メニューにも目を通してからつぶやいた。
今、バスケ部のレギュラーや一軍の世話をしているのはやよいだけだ。



レギュラーと一軍以外のバスケ部は違うマネージャーが担当している。
当初はやよいが優秀で真面目な事だけあって、かなり信頼していたから彼女一人に任せていたが……。
流石に、手が足りないな。



選手には休憩の時間があるが、マネージャーは選手の休憩時間中もスポーツドリンクやタオルを渡したりと何かと仕事が多い。
それに、やよいは器用さが求められる仕事は得意だが場をまとめたり頭を使う事は少し苦手だからな。



……新しく、マネージャーを勧誘したいところだ。



「……玲央、どんなマネージャーが良いと思う」

「そうねえ……やよいちゃんの不得意なとこを補える子……やよいちゃんは少し天然なところがあるから、しっかりした子が良いわね」

「何々？赤司新しいマネージャー入れるの？じゃあやよいとは正反対な子が良いな〜」

「うう、何かそう言われると複雑ですね……。でも、私も私が苦手な事が得意な子が良いです、そしたらお互い得意な事で仕事を分担出来ますし」



……ふむ、やはりそうか。
それでいて仕事にきちんと取り組める奴が欲しい。
となると勧誘候補はかなり限られてくるが……



後は今部活に所属していない奴だ。
と言っても洛山では基本的に部活に所属推奨だから帰宅部なんて僅かしか居ない……。



「なかなか難しいんじゃないかしら？部活無所属の子なんてあまり居ないし、それでいてやよいちゃんとは正反対の子でしょ？」

「……いや、一人どの条件にも当てはまるやつが居る」

「え、どんな子？」

「同じクラスの奴だ。あまり話した事は無いが……成績はいつも僕と並んで1位、運動神経も抜群。ただ……」

「ただ……？」

「……いつも一人で居ることが多いから他は良く知らない」



高宮A。
彼女なら帰宅部だし頭も良い。
適任が居るとすれば彼女だ。



それに僕も少し彼女には興味がある。
彼女だけだからな、僕に一切話しかけようとしないのは。



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