【赤司征十郎】学校を駆け回れ！【黒子のバスケ】

1.鞄は持ちましたか？ ページ2

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ー……きて

ー……A、起きて



聞いた事のある声がした。
誰かに肩を揺さぶられている。誰だろう。
眠たい目をこすって開けると視界に写った赤い髪。左右色の違う眼が、私を捕らえた。



『……赤司、君？』

「あぁ。やっと目を覚ましてくれたね、ケガは無い？」



顔を覗きこむ赤司君。
隣には玲央先輩と千尋先輩。
同じクラスの赤司君に、バスケ部所属の先輩方が何で私を……？

赤司君は心配そうに私を見つめるけど、私何かしたっけ？



『えと……？ケガ……は無い、よ？』

「……そうか良かった」

『どうしてケガ？それに先輩も何で……？』



私は帰宅部だけど、赤司君とは良く同じクラスになるためか結構仲が良い。

でもそれだけ。
赤司君は同じクラスだから一緒に居る事が多いけど、バスケ部は週に1、2回少しだけ見に行くだけで。

ましてや学年の違う先輩方とは体育館で以外一度も会わないのに。

どうして私のクラスに居るんだろう。



「……何から話していいかしら……」

「つっても俺達もAとあまり変わらないけどな」



変わらない？何の事だろう。
話についていけない。
説明を求めて赤司君を見ると、彼は口を開いた。



「……あのねA。まだ仮定、なんだが。ここは洛山じゃないかもしれないんだ」



洛山じゃない？そんな訳。
だって私、放課後に眠くなっちゃって自分の机で少し寝ちゃったんだよ？

それで赤司君に起こされて。
もしかして部活が終わる時間になるまで寝ちゃってた？
なんて少し焦ったのに。
そしたら何故か先輩まで居て。



『えと……冗談、かな。ここは洛山高校1年C組、でしょ？』



辺りを見ても机と椅子。それに綺麗な黒板まであるから、教室で間違いないはず。



「いや、さっき少し廊下に出てプレートを確認したが、ここは6年6組。洛山にそんな教室は存在しない」



6年6組？
……見間違いじゃないかな。
私も少し廊下に出て、掲げられたプレートを見上げた。



プレートには6年6組。



私の知ってる1年C組……じゃ、なかった。



ーー洛山組スタート地点 1連4階 6-6教室




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