8話 ページ9
「でね、彼氏がさ…」
友達たちと盛り上がる話はだいたい彼氏の話
そしてそんな話を「へぇー笑」と聞いていると友達が「Aも早く作りなよ」と口を開く。ここまでがテンプレ。
先生が好きですなんて口が裂けても言えない
9歳も上の人を好きだなんて自分でもおかしいとわかってる
高校生になって、真ちゃんを男の人としての目で見ることが増えた
逞しい腕や肉体、低い声、整った唇全てが私の感情を揺さぶってきて
割としんどい
「そういえば緑間先生がさ、」
急に出た真ちゃんの話題に少しびっくりして我に帰る
「英語の佐藤先生とめっちゃいい感じなの見ちゃってさ!」
その言葉に女子特有の「きゃー!」って声が上がって、私は思わず下を向いた
「仕事の後一緒にご飯する約束してるのきいたの、、やばくない?!」
「美男美女すぎるでしょ、…大人の世界だ…」
「もしかしてもう付き合ってるとかあるのかな!?」
この間の土日だって、私が真ちゃんの家にいたのに
私は真ちゃんのことを何も知らない
真ちゃんに彼女いない保証だってないじゃん
そうだよ、なんで、私ばっか勘違いして舞い上がって
相手は『先生』なのに。
私なんて妹くらいの年代でしかない
そんなのわかってる
9個下の子を好きになる…って、今小3の子のことを好きになるってことだよね
私ならありえない、
真ちゃんだって…きっと色々経験豊富なはず
私が知らない真ちゃんがたくさんいる…
黄色い声が上がる中、それを遮るようにチャイムが鳴り響いてみんなは席についた
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M - 安定の面白さ。黄瀬じゃないのに、、、今まで緑間普通だと思ってたのに、、、今日、りんさんが書いてくれる緑間に惚れましたw更新頑張ってください! (2020年12月6日 14時) (レス) id: 5e52fa6283 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2020年12月6日 10時