156話 ページ7
夏にも関わらず熱いシャワーを浴びながら、大きく大きく深呼吸をする
あんなに自分が制御できなかったのは初めてだし、俺は本能というものがこんなにも恐ろしいものだと実感した
「はぁ、」
俺は湯船に足を入れ、まだ騒がしい心臓の音にまた深呼吸を漏らしてしまう
しっかりと話さないうちに手を出してはいけないことは分かっている
そんなことをしても悲しむのはAだ、そしてなによりも俺が高尾に殺されてしまう
…といっても、あの瞬間に歯止めが効かなかったことは確かだ
風呂が沸いたタイミングが悪ければ、もう手遅れだったかもしれない
色々と考えながらも風呂を出て髪を乾かした俺は、気まずくならない様に気をつけようと心に誓って
リビングへ足を運んだ
「A、風呂あいたぞ」
俺がタオルをラックに干しながらAの座っているソファに近づくと、そこから彼女からの返事はなく
不思議に思った俺はもう一度控えめに名前を呼ぶ
寝てしまったのだろうか、なんて思いながらソファに目をやると、俺の後ろから軽やかな足音共に彼女が声を上げた
「ごめん、お水もらった！」
その声に振り向くとどうやら彼女は台所にいた様で、
さっきよりもだいぶ落ち着いていることに安心した俺は、「あぁ、かまわん」とつぶやいた
さっきとは違って片手でコップを持ってガバガバと水を飲むAは、いつも通りのAだ
「風呂、お前も行ってこい」
なるべく平静を保ちながらそう口にした俺も
同じくお酒を薄めようと目の前のコップに手を伸ばす
この様子を見る感じ、さっきの甘い出来事は覚えていないのだろうか
俺だけ悩んでも悔しいだけなのだが
やはりどうしてもどう思われているのか気になって仕方ない
「うん、わかった…、、って、あ、」
声が近づいてきたことに気がついた俺が顔をあげると
そこには顔を赤らめたAが立っていて
俺の体を見てそっと目を逸らす
「…な、なんでもない、ごめ、風呂上がりとかなんかあんま見たことなかったから、、」
そう捲し立てる様に言葉を発しつつ、手を大きくブンブン振る彼女をみるあたり
やはりさっきのことは覚えてなさそうだ
お前はさっきはっきりと俺に好きと言っていたぞと伝えてやりたい
「お前、溺れても困るから少し酔いが覚めてから風呂にいけ」
やはりまだ酒のせいでAの視線がトロトロしている様な気がして
俺はそう注意しつつ、彼女に俺の隣に座る様に促した
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チョコドーナツ(プロフ) - 更新停止……ですか！！？？先が気になりすぎて……そして真ちゃん可愛いし最高ですありがとうございます (4月7日 1時) (
レス) id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
M - 忙しくて、ずっと読めてませんでした。すみませんm(_ _)m黄瀬くんの方も楽しみにしてます(*^^*)頑張ってください！ (2021年6月15日 10時) (レス) id: d11a777a3f (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» ありがとうございます（ ; ; ）そろそろ黄瀬くんのほう書かないと！！！！ (2021年5月29日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
M - はい、、、クライマックス、近づいておりますね、、、あ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーー。もうダメです。ショートします。( ﾟ∀ﾟ)･∵. ｸﾞﾊｯ!!良すぎです。続編きましたが、早いですね。お忙しいと思いますが、頑張ってくださいm(_ _)m (2021年5月28日 13時) (レス) id: e87ddeca49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年5月28日 9時
