176話 ページ28
緑間side
少しお酒の入って体の熱くなった俺の横に座っているのは、クッションを抱きかかえた愛おしい彼女
つい5、6年前まではこのソファに座っても脚がつかないと騒いでいたのに
今ではすっかり大きくなって、ソファが小さくなったように錯覚してしまう
今は当たり前に恋愛感情があると気がついて、1人の彼女として扱っているけれど
俺は一体いつから、こんなに彼女に夢中になっていたのだろうか
考えれば考えるほどわからなくなるし
考えれば考えるほどに彼女への気持ちは強くなる一方だった
学校にいた頃のAは正直遠い存在で
とても歳の差を感じて、まるで思春期の娘に避けられているような父親の気分を味わっていた
こんなふうに俺の横にいてくれていることは大変嬉しいのだが、やはり俺が知らない部分も大きいのだろうと寂しい気分になったりもする
とくんと熱くなる胸を酒のせいにしようと
俺はさらにグラスに酒を注いだ
「めっちゃのむじゃん」
そんな俺をみたAが少し驚きながらそう口にして、俺は彼女を横目にさらに酒を流し込む
「お前と違って簡単に酔ったりしないのだよ」
俺も彼女に負けないようにバカにしたような口調で続けると、彼女は赤くなった俺を見て少し鼻で笑った
「本当に酔ってない？」
「少し酔っている程度だ」
そうつぶやいた俺がテレビへと視線を戻すと、横にいたAは少し幸せそうな顔をして
そっと自分の手のひらへと視線を落とす
俺はその時、自分で思っているよりも酔っていたようで
知らない間に彼女の掌に自分の掌を重ねていた
「…、真ちゃん、今日、いきなりきたの迷惑じゃなかった？」
「何を言っている、嬉しくないわけないだろう…、こんな愛らしい彼女が俺のために料理していてくれたんだからな」
「…真ちゃん、私のこと好き？」
「好き、という感情がわからないくらいには愛おしいと思っているのだよ」
「…真ちゃん、酔ってるよね」
「酔ってないのだよ」
酔うとどうなるのか、自分ではあまり分かってなかった俺は
この間の電話でかなり恥ずかしいことを口にしたことを
朝になってとても反省した
今回はその反省を生かさなければいけなかったはずなのに
俺は何故かまた同じ道を辿っているようだ
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チョコドーナツ(プロフ) - 更新停止……ですか！！？？先が気になりすぎて……そして真ちゃん可愛いし最高ですありがとうございます (4月7日 1時) (
レス) id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
M - 忙しくて、ずっと読めてませんでした。すみませんm(_ _)m黄瀬くんの方も楽しみにしてます(*^^*)頑張ってください！ (2021年6月15日 10時) (レス) id: d11a777a3f (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» ありがとうございます（ ; ; ）そろそろ黄瀬くんのほう書かないと！！！！ (2021年5月29日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
M - はい、、、クライマックス、近づいておりますね、、、あ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーー。もうダメです。ショートします。( ﾟ∀ﾟ)･∵. ｸﾞﾊｯ!!良すぎです。続編きましたが、早いですね。お忙しいと思いますが、頑張ってくださいm(_ _)m (2021年5月28日 13時) (レス) id: e87ddeca49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年5月28日 9時
