129話 ページ30
彼女に新しいグラスで水を渡し、俺はそんな姿を見守りながら自分のやるべきことをこなす
洗濯を回し、食器洗いを済ませていた
いきなり走り出して帰るとか言い始めたらどうしようかと思っていたが
また落ち着いた様子を確認して、俺は自分のやるべきことを全て終わらせてソファへと戻った
「A」
ソファからはみ出した頭に後ろから声をかけても反応はなく
どうかしたのだろうかと俺は足早に彼女に駆け寄る
「おい、A、」
口にすると同時にAの顔を覗き込むと、彼女は静かに寝息を立てていた
目から流れたままの涙はまだ渇いておらず
綺麗な長いまつ毛が濡れている
飲み会から家に連れ帰る時はいつもそのままベッドに寝かせてしまうため、今日のように明るいところで彼女の寝顔を眺めることはまずない
ついこの間まで制服に身を包み、学校ではしゃいでいた子供のはずだったのに
今ではこんなにも美しい一人の女性になって
そんなことを思いながら俺はそっと背中へ手を入れる
そして立ち上がると感じたのか、少し背中を浮かせたそんな彼女の膝裏に俺はすかさず手を入れて
そのままお姫様抱っこをして持ち上げた
決して軽くはない、人一人分の重さにまた母性のような温かい気持ちが胸の中に広がっていく
大きくなったな、なんてジジくさいことを言ったら怒られてしまうだろうか
俺はあらかじめ冷やしておいた寝室に彼女を運び
乱れたスカートに見ないふりをして布団をかける
俺はすらりと伸びた生足に生唾を飲んで
小さくため息をついてやり過ごした
今まではこんなこと、全く思わなかったはずなのに
前の彼女の時だって、…欲とは無縁で…
それなのに、Aをそういう目で見ているわけではないのに…
「…っ、」
俺は暑さでおかしくなってしまったのだろうか、なんて考えて
そっと彼女の頬を撫でて電気を消した
自室のベッドの中で、ただ一人、いろいろなことを考えた
何度触れても思うこの気持ちは、きっともう取り返しのつかないところまで来ていて
誰にも渡したくない、そう自覚してしまった脳はもう止まらない
あの体を抱き潰してしまいたいなんて
いつから俺はこんなに汚れた男になってしまったのだろう
小さく吐いたため息は彼女の部屋に届くことはなく
俺はそのまま深い眠りについた
そしてそれは、ちゃんと、この思いを伝えよう
どんな結果になっても、俺は受け入れられる
そう覚悟した瞬間だった
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りん(プロフ) - Mさん» んもーーそろそろクライマックスですよ〜ぅ！！心の準備はいいですかぁぁぁぁぁぁぁっっ笑 (2021年5月28日 9時) (
レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
M - というか！！！今日のなんですか。あれは、あきまへんよ。あんなとこで止められたらワクワクしすぎて吹っ飛びます。余裕で宇宙ぐらいまで飛んでいってしまいます、、、ｗｗｗ更新待ってます(о´∀`о) (2021年5月27日 20時) (レス) id: fb481de1a8 (このIDを非表示/違反報告)
M - 消さないでくださいね？！絶対消したらダメですよ。自分めっちゃ楽しんでるんで、、、消されたら辛いです(´；ω；｀) (2021年5月27日 20時) (レス) id: fb481de1a8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» いや〜、自分でも黒歴史積み上げてるだけだなぁって思いながらやめられなくなりました。恥ずかしさで死にたくなったらいつか消します笑笑笑笑 (2021年5月23日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
M - コロナ、最近すごいですよね。。。全国的に。いっつもニヤニヤしながら読ませて頂いてます。なんだろう。やっぱ、りんさんの選ぶ言葉とか書き方にすごく惹かれます。更新待ってます(о´∀`о) (2021年5月22日 1時) (レス) id: fb481de1a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年4月13日 10時
