70話 ページ21
車に乗って真ちゃんを迎えにいく途中、赤信号で止まっていた車の中で声を出したのは和くんだった
「真ちゃんとはどーよ」
お前いきなり連れ出してなんだその質問は、と言い返したいところだけれど
このタイミングを作ってくれたことに感謝してことばをのみこむ
「ふ、つ、う」
私がぶっきらぼうに返事をすると和くんは「ブハッ」と吹き出して
運転している和くんとミラー越しに目があった
「嫁は妹と仲良いからあっち混ざったみたいだけど、多分Aと真ちゃんのことわかって空気読んだぽいんだよな〜」
「…ちょっとまって?!なんで奥さんまで知ってるの?!」
シートベルトに負けない力で身を乗り出しながら私が声を荒げると、和くんは「いや、あんな泣きながらうち来たりしたら流石に話さざるを得ないというか」とケラケラ笑う
そんな和くんをみて私は大きくため息をついて車から見える流れる景色に目をやった
「真ちゃんのこと好きなんだろ?」
突然の質問に一瞬体が固まって、それと同時に私はゆっくりと和くんの方を向く
「はぁぁ??」
思わず出た声は可愛げもない声で、和くんはまた「なんだその反応w」と楽しそうに笑った
「どーせ後2ヶ月で卒業だろ?告っちゃえよ」
「いやだから、好きだなんて一言も言ってないんですけど」
和くんは何もかもお見通しのようで
そうやって明るい声で話しているけれど、ミラー越しの目は少し真剣な目をしていた
しかしその視線は私の視線と重なることはなかった
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りん(プロフ) - ぱなおさん» メッセージいただいたら書くしかねぇ!ってなりました!この小説はサクッと終わる予定なのでサクッと書きますね笑最後までお楽しみいただけたら嬉しいです! (2021年4月5日 9時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - りんさん» わー!!返信嬉しいです、更新もありがとうございます( ; ; )いつまでも待ち続けますので無理せずに更新してくださいね!!( ; ; ) (2021年4月5日 0時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ぱなおさん» ぱなおさんありがとうございます( ; ; )最近リアルが鬼忙しくて投稿が滞っておりますが、終わる気はさらさらありませんので頑張って書きます!!これからもよろしくお願いします( ; ; ) (2021年4月4日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - 最高すぎて一気読みしました!!続き待ってます( ; ; ) (2021年4月4日 1時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2021年3月4日 11時