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62話 ページ13

Aside

誰もいない教室で、窓枠に寄りかかりながら外を眺めていた時のことだった


「…」


ふと教室の扉の前に歩いてきた菅原と目があって
わたしが小さく喉を鳴らしたと同時に彼は口を開いた

「久しぶり」


「…久しぶり」


彼はゆっくりとわたしの元へ歩いてきて

急にあの時のことを思い出して後退りしそうになったわたしを見て、彼は少し辛そうな顔をした


「…文化祭の件、もうきいた?」

そうつぶやいた彼に私は「きいたよ、」と小さく呟きながら彼の顔を見上げる

すると彼はまた泣き出しそうな顔になって
私はそれをフォローするように、濡れ衣なんでしょ、と言葉を吐こうと口を開いた瞬間に


彼の後ろからメンバーが出てきたことに気がついた


「…え、?」


「一つ聞きたいことがあってさ」


真っ白になっていく私の頭のなかで菅原がすこしつめたい声を吐いて



「…お前だろ、緑間にチクったの」



彼の鋭利な言葉が私の心臓に突き刺さった


後ろにいるその他のメンバーも、一応同じ部活だから顔見知りではあるし
ちゃんと話せばわかってもらえる

「…は?なんの話?」

そんなことを考えていた私の口からは少し怒りのこもった声が漏れていて

わたしがとぼけたと思った彼らは、鋭い眼光を光らせながら舌打ちをしてため息を吐いた



「俺ら多分退学だからサ、」


「ちょっと写真くらい撮ってばらまいてやろうと思って」


彼らの言っていることがあまりよく理解できない、



「はぁ?何考えてんの、ここ教室だし、誰かすぐ来るって……」


私が馬鹿にしたような口調で吐き捨てると同時にメンバーの1人が私の腕を掴み
もう1人のやつがカッターをチチチと鳴らした

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りん(プロフ) - ぱなおさん» メッセージいただいたら書くしかねぇ!ってなりました!この小説はサクッと終わる予定なのでサクッと書きますね笑最後までお楽しみいただけたら嬉しいです! (2021年4月5日 9時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - りんさん» わー!!返信嬉しいです、更新もありがとうございます( ; ; )いつまでも待ち続けますので無理せずに更新してくださいね!!( ; ; ) (2021年4月5日 0時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ぱなおさん» ぱなおさんありがとうございます( ; ; )最近リアルが鬼忙しくて投稿が滞っておりますが、終わる気はさらさらありませんので頑張って書きます!!これからもよろしくお願いします( ; ; ) (2021年4月4日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - 最高すぎて一気読みしました!!続き待ってます( ; ; ) (2021年4月4日 1時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2021年3月4日 11時

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