初めて惚れたのは、オネェでした！?【実渕玲央】

第十話　　主人公side ページ13

-教室-

「おっはよーっ」

さっきのレオねぇとの約束が楽しみすぎていつもよりテンションが高い。

「おはよう。彩。ご機嫌ね♪」

「えへへ、わかっちゃう？」

「いいことでもあったの？」

「あのね…「彩」あ、征十郎。どう…したの?」

「大丈夫だったか?知らない人に何かされなかったか？」

「うん。大丈夫だよ」

レオねぇがいてくれたから。なんて、征十郎に言ったら怖いから言えない。

「あ、そうだ。放課後、レストランに行こう。いいだろう?」

「え…今日は…用事が…」

レオねぇとの約束があるのに…。

「誰との？」

「えっ。いや…あの…」

「私よ。悪い?」

!!莉佳!?

「いや、すまない。それなら後日にしよう。じゃあ」

それだけいって征十郎は自分の教室に帰っていった。

「ありがとう…!莉佳!!」

「それくらいいいって。どうせ、『彼』との約束なんでしょ?」

「っ」

顔が暑い。

なんでわかるのよ…!

「ははは。おあついねぇ…それでいいんじゃない?」

「えへへ」

良かった。莉佳が友達で。





ありがとう。莉佳。

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