【黒バス】可愛い後輩が好きな人へ変わる瞬間｡【笠松幸男】-完-

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うつむいたまま言う。





『本田先輩は真夏呼びなんですね』



笠松「まあな、そこそこ話してたし」





『私のことは、下の名前で呼んでくれないんですか？』





笠松「え...？」





Aは下を向いたまま。





下の名前で呼んでくれないんですか？



ってことは、




下の名前で呼んで欲しいということか？






俺は恐る恐る声に出した。





笠松「A...」





するとAは少し反応して手で顔を隠した。





隠しきれていない耳が真っ赤で照れてるということが分かった。





『ズルいです...///』



笠松「なにが？」



『先輩に下の名前で呼んでもらえるなんて照れるじゃないですか』



笠松「なんだよそれ笑」





なんて笑いながらも、本当はとても鼓動が早かった。





こんな俺でもそのくらいは分かる。





期待、すんじゃねぇか。





『数学がんばれます』



笠松「じゃほら頑張れ」





再びペンを握るA。





集中した顔が少し可愛く見えたなんてことは内緒。





Aといると本当に調子が狂う。





まるで俺じゃねぇみたいに振り回される。





でもそんな風に振り回されるのも嫌いじゃなかった。





むしろどこか心地よくも感じた。





お前は俺にどんな魔法をかけやがったんだ。





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