【黒バス】赤司家の出来損ない 2nd【高尾和成】【黄瀬涼太】

＊50話 辛いことだよなぁ＊ ページ13

翌日の合同練習。



「こいつがうちのチームのポイントガードです」



高尾「高尾和成って言いまーす。宜しくでっす☆」



「「しゃーす」」



監督に紹介され、和成が笑顔で言葉を言う。



どうやら、監督にどやされることはなかったようだ。



「それじゃ、早速試合をしましょう。今日は試合をしてから練習してください」



「「うす！！」」



昨日も試合をしていた。



結果は帝光の圧勝。



手も足も出ないって感じだった。



だから、今日の試合は和成が入ってどう変わるのかが楽しみだ。









試合が終わった。結果は…



A「…凄いなぁ…和成…」



帝光の勝利。



でも、相手チームも負けてない。



和成のプレイは、チームの仲間を生かすのが上手いっていうか…。



パスを出すときに相手を見てない。



後ろのヤツにも横のヤツにも目を向けずにパスを出すから、皆翻弄されてるようだった。



それでも勝てなかったのは…



A「才能ってヤツかもしれないね…」

「ま、そーかもなっ」



A「わ！か、和成…」



高尾「A、なんで今日はそんなに地味なんだよ？
昨日はポニーテールだったって聞くし、俺が見たのは髪を下ろしてるとこだったし…。
そっちの方が似合ってねーか？」



A「和成、ちょっとこっちに来て」



高尾「おう！」



和成を連れ、体育館の端っこに移動する。



和成になら、なんでも話せるかもしれない。



A「私、目立ちたくないの」



高尾「なんでだよ？」



A「驚かずに聞いて。うちのチームの主将、私の双子の弟」



高尾「ふーん」



あれ、驚いてない…？



A「私達、似てないでしょ？性格とか…征はなんでもできるし」



高尾「そうか？
赤司のことは会ったばっかで良くわかんねーけど…
でも、なんか色々抱え込んでそーだよな。Aも赤司も」



抱え込んでる、かぁ。



そうだね。そうなのかも。



でも、私はどう反応して良いか分からず、話を戻す。



A「…まぁ、とにかく、あいつと双子だと気付かれたくないの。顔とか少し似てるかもしれないし…。
完璧な弟と出来損ないの姉。
比べられんのは、もううんざりだよ」



高尾「…それでAは色々と偽ってるワケか…」



和成なら、私の気持ちを分かってくれるハズ。



そう思ったのに…



高尾「でも、偽ることほど辛いことはねーよな」

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