【あんスタ】夜行少女【逆先夏目】 (ページ18)

今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:51,840 hit

2章　街の灯り( 4 ) ページ18

コンビニを出た私はまた街を歩いている。

街の輝きは相変わらず眩しいし、目に優しくないけれどやっぱり綺麗。この灯りは昼間見られないのだから、夜しか起きられない私の唯一の特権は、この美しさだけを見れる事だろう。

まあ普通の人だって夜の街は見れると思うけど、普通の人に比べたら私にとってこの街の輝きは特別。…昼間を起きていられない。私の空いたところを照らして埋めてくれる、愛おしい光なのだ。

…さて、これからどうしよう。

特に今は欲しい物もないし、やりたい事も特に無い。家に帰って勉強でもしようかと考えたけれど今日はそんな気分でもない。

……辿り着いたのは、ゲーセンだった。

─────
私は時折、こうして一人でゲーセンを訪れてはリズムゲームに身を投じる事がある。

1クレジットを機体へ投入し、カードを読み込ませる。私は結構、色々なリズムゲームをやるのでカードが混ざりがちだ。
だからカードを間違わない様に、といつも気を付けているのだけど…偶に取り出すカードを間違う事もあるので私はポンコツなのだろう。

そうしてカードの読み込みが終われば楽曲選択画面が映るので、勿論好きな音楽をチョイス。

難易度を選択すれば画面が移り、START！！の文字と共に音楽と譜面が流れ始める。

リズムのままに音楽とのままに、指先を細かく動かして流れてくる譜面を次々とタップしたり長押ししたり弾いてみたり。

全てを忘れて目の前の音楽に身を任せながらやるリズムゲーム程、楽しいものはないんじゃないかと感じるくらい私はリズムゲームが好きだった。
元々、音楽を聞く事が好きな私にとっては正に神ゲーと言えるものだと思う。

それに最近のアーケード機体にはイヤホンを付けて出来る物も多いので周りの音を気にしなくて良い、というのも私がリズムゲームをやめない理由だ。

譜面を叩き終えれば画面に結果が表示される。

結果はGreat。Greatは二番目に良い評価で、一番良いのはPerfect。三番目はGoodで、最低クリアラインだった場合はOKだ。

どうやらどこか一箇所タップが追い付いていなかったのか、ミスの扱いになっていた。

「ええぇ……私、ちゃんとタップしたのになぁ？」

何時もならフルコンだったのに、恨む様にアーケード機体を睨みつつも次の曲をプレイする。

そうしてその後の3曲はPerfectを取り、無事にプレイを終えた私は違う機体へと移動する事にした。

次はどんなリズムゲームをやろう？太鼓でも叩こうか。