同じクラスの相川くんは、優しい。(mfmf) (ページ3)

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綺麗。ページ3

「えーじゃあ、君。自己紹介頼む」

先生の一言ですっと前に出たその男の子は
白い髪をふわっとなびかせて小さくお辞儀をした。

「はじめまして。
相川真冬と言います。よろしくお願いします。」

そんな現実離れした姿の彼は
男の子が出すような低音ボイスとはかけ離れた
特徴的な天使高音ボイスで自己紹介をした。

深紅の瞳を瞬かせてにっと微笑む彼。

……何この子。
めちゃくちゃイケメンだし、え、天使？
もしかして天界から降りてきちゃった系男子(？)か？
てか赤目に白髪て。
え、ほんとに人間？あまりにも美形過ぎない？？

私の視界にかかった謎の少女漫画フィルターが
彼の周りだけにふわふわとしたオーブを表させる。

…いや案外本物かもしれないなあれ。

「…まじでなにあいつ、めちゃくちゃイケメンじゃん」

「相川くん美形過ぎない、、？？あとで話しかけてみよーよ」

クラスの色んなところから上がるそんな声。
もはやこそこそ話どころじゃない。

「ほーら静かに。
じゃあ今日から相川と仲良くしてやれよ。」

「「「「「「はーい」」」」」」

…でも私にはカンケーないな。
だって「私なんか」が彼の視界に入ることはこの一年
一度たりとも無いだろうし。

精々影の薄い自称幽霊な私は遠くから相川くんを観察する係でもしますかぁ。

と、相川くんを日々のオアシス扱いにしようとぼーっとしていたら、

(ｶﾀﾝｯ)

「…へ？」

「…はじめまして。相川です。
一年間よろしくお願いしますね。」

何故か転校生が私の横の席に座って、
こちらを見てにっこり挨拶してきていた。