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「はいはい、分かったって。……で、何してんの?」
「な、何って……ゲームだけど」
「ふーん。どんなの? 見せて」
そう言う男子は、私の手から携帯を取って画面を見る。
……ていうか、今気づいたけどこの人結構かっこいい方だ。モテるんだろうな。
「へぇー、育成ゲーム? 面白そうじゃん。俺にやらせてよ」
「え、やだよ、自分の携帯でやってよ。これ私が育成してるんだから」
私はそう言って、男子の手から携帯を取り返す。
何か話が長引きそうだから、とりあえずセーブしておこう。
そう思って私はセーブをし、携帯をブレザーの胸ポケットにしまった。これなら携帯は取られないだろう。
「じゃあ、そのゲームの名前教えてよ。検索するから」
「う、うん。えっと……メカク――」
「あ、でもこれだと席遠くてお互い携帯の画面見えないか。……センセー、俺教科書家に忘れたんで隣のやつに見せてもらいまーす」
私の言葉を遮ってそう言って手を上げた男子は、私の机に自分の机をぴったりとつけてきた。
「……ほら、教科書見せて」
「いや、でもそこにあるじゃん」
「こうしないと変に思われるだろ。ほら早く」
小声でそう言う男子は自分の机に置いていた国語の教科書を机の中にしまう。
そして私の机に置いてあった教科書を取って開いて真ん中に置き、ズボンのポケットからシンプルな黒い携帯を出して机の下で弄ってネットを開く。
「……で、何ていう名前?」
「えっと、永倉Aです」
「ちげぇよ、ゲームの名前だよ。誰もお前の名前聞いてねぇよ」
「え、あっ……」
思わず自分の名前をフルネームで言ってしまった私。男子にそう言われて恥ずかしくなり、顔や耳に熱が集まっていくのが感じる。
「……で? 何ていう名前?」
「メカクシティ育成ゲーム」
「メカクシティ……育成、ゲーム……っと。これ?」
そう言って頬杖をつきながら私に画面を見せてくる男子。その画面を見てみると、私が初めてこのゲームを見た時の10人のデフォルメキャラが横一列に並んでいてその下に「メカクシティ育成ゲーム」とかかれ、さらにその下に「会員登録(無料)」と書かれた緑色のボタンがあった。
「うん、そのボタン押して名前とか色々打ち込んで……」
私がそう説明しているのを聞きながら、男子は黙々と情報を打ち込んでいく。そしてその様子を見ていると、彼の名前が打ち込まれていた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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雪ノ宮深音(プロフ) - *黒羽花鈴*さん» お褒めの言葉ありがとうございます(*^▽^*)頑張りますねo(`^´*) (2017年12月26日 9時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
*黒羽花鈴*(プロフ) - この小説面白いです!作者さんの作品全部見てます!更新頑張ってください!(^▽^) (2017年12月26日 5時) (レス) id: 7cd2a17a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨ノ宮心音 | 作成日時:2017年11月11日 20時