目指そうぜ ページ5
Aside
御幸「悪りーけど、その話には乗れねぇな。俺…ずっと前から青道に誘われてんだわ」
青道、って……
確か青道の野球部は強いけど、最近は甲子園をもう一歩のところで逃しているって話だ。
成宮「青道か……あそこは前の監督が辞めてからまだ1回しか甲子園行ってないよ。
国友監督の実績に比べたら片岡監督はまだ若すぎると思うけど?」
御幸「いやぁ〜、そうゆうことじゃなくて……こんなスゲェメンツが集まるチームなんだろ?
だったら余計に戦ってみたくなる」
そう言う一也くんを見て、私の中の物足りないって気持ちが何だか理解することができた。
そっか、そうだったんだ……
成宮「?……A?」
「ごめん、鳴ちゃん。せっかくだけど、やっぱり私も稲実には行かないや」
そう言って階段を降りて、私は一也くんの隣に並んだ。
「私も、青道に行くって決めたから」
私がそう言ったら、皆が驚きの声を上げた。
「今、一也くんの言葉聞いて思った。私も、誰かが皆に勝つとこが見たかったんだなぁ、って」
成宮「でも、A……」
「私も、戦いたいの。鳴ちゃん達と」
そう言って一也くんの方を見たら、一也くんは急に「はっはっはっ!」と笑い出した。
御幸「ホントおもしれーな、お前は」
「へ?」
御幸「じゃあ、一緒に目指そうぜ。コイツらと戦って勝つのを」
そう言う一也くんを見て、私は「うん!」と大きく頷いた。
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