【うたプリ×ブラコン】キミと奏でる愛という名のシンフォニーを【part３】

第２４コンフリクト、優しくて大きい手 ページ24

侑介「ただいまー！！！」

貴方「ただいまー！！！」


私と侑介くんは夜だというのに思い切り叫んでいた


しばらくすると、リビングからゆっくりと人影が現れた


白い服を身にまとい、ポケットからはぬいぐるみやお菓子があふれんばかりに入っている


久しぶりに見たその姿は、前見た時と全く変わっていなかった


その人物は眠たそうな目をこすりながらこちらの方に近寄って来て言う


雅臣「侑介、弥が寝てるんだからもう少し静かに・・・ってA？」


リビングから顔を出したのは雅臣兄さんだった

雅臣兄さんはいまだに信じられないといった感じで、目をパチクリさせて私を見つめている


雅臣「A・・・だよね！！」


雅臣兄さんが声を上げた


その声が部屋中に響き渡る


貴方「雅臣兄さん！！お久しぶりです！！」


私がそう言って微笑むと、雅臣兄さんは目を輝かせて微笑み返してくれた


雅臣「お久しぶり、A！！」


そう言って雅臣兄さんは私の頭を優しくなでてくれた


雅臣兄さんの手は大きくて優しくて温かくて・・・なんだか懐かしかった


(変わってないな・・・)


雅臣兄さんは昔から頭をなでるのが癖だ


(私が小さいころはたくさん撫でてもらったなぁ)


そんなことを思い出すと、つくつくキョーダイっていいなと思う



すると雅臣兄さんは少し頬を膨らませながらこう言った


雅臣「しばらく家に帰ってこなかったから皆心配したんだよ！」


貴方「あー・・・」


私は言い返す言葉がなく、思わず黙りこんでしまう


雅臣「僕たちは家族なんだし、たまには家に顔を出してくれると皆喜ぶと思うよ！」


貴方「うん、そうだよね・・・今度からはなるべく顔を出すようにするよ！」


私がそう言うと雅臣兄さんは満足げに微笑んだ

それと同時に今度は侑介くんの声が響き渡る


侑介「マジか！？よっしゃ―――――――！！！」


侑介「何だったら毎日でもマンションに帰ってきてくれていいんだぜ☆」


キメ顔でそう言う侑介くんの顔は喜びに満ちていた

ほんとに心の底から喜んでるってことが一目でわかるくらい・・・


貴方「うーん・・・毎日は無理かもしれないけどちょくちょく帰ってみるよ！」


私がそう言うと侑介くんは小さくガッツポーズしたように見えた


私はこの時、心なしか嬉しかった



『私がいるだけでこんなに喜んでくれる人もいる』



私はそのことがとても嬉しかったのだった

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