【エレン】両 想 い 始 め ま す 。【逆トリ】

84：迷い犬、決断をする。 ページ30

▼エレンはさやか(仮)に遭遇した！

▽「じゃあな！」とシンプルに去る。
▽家には帰らず、Aに電話する。
▽このままコンビニで時間をつぶす。
▽ハンジさんたちの帰りを待つ。
▽？？？



さて、どれが最善の策だろう。
こういう時は、消去法で行こう。



まず、一個目。
去るといったって、ここが俺の家。
去る場所がないので却下。


二個目。
電話をしたら、さやか(仮)に
Aを呼んだことがばれてしまうので却下。



三個目。
時間をつぶすと言ったって、お金がない。
何もせずうろうろしていたら怪しいので却下。


四個目。
ハンジさんたちが来ても、
この状況は打破できないので却下。


最後に五つ目。
AにLIMEで連絡。
これならばれるはずがない！




▼エレンはLIMEでAを呼ぶを選択した！




「……これでよしっと」




そう思い、スマホをポケットに入れた。
その直後、家の中から足音がして、ドアが開いた。




「どしたの？ エレン？」



家のドアからひょこっと顔を出したA。
既に帰っていたようだ、


さすがに俺以外のやつがいれば
家の中までは来ないだろうと思い、家の中に入る。




「お邪魔します」


「おい！」




案外あっさり入ってきやがった。


しかも、
当たり前のように俺をすり抜け、
俺よりも先に入った。




それをさすがにおかしいと思ったA。




「ねぇ、あんた誰？
　なんでそんな図々しいわけ？」



毒舌女と言われているだけあって、ズバッと言った。
後輩からは、少し怖い先輩と言われていた。


でも、その勇敢な姿から、
Aに憧れる女子も少なくない。




「先輩……！」


「何？」




＊

85：迷い犬、またまた空気。→←83：迷い犬、帰り道にて。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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