Key1 ページ2
とてつもなく長い廊下に延々と続く白い壁。
一言で表すと、シンドリア商会はそんな建物だ。
慣れた手つきでシンドリア商会の会員証を扉の横の機械に当てる。
マヤ「…なんでそんなに離れてんの?」
いつもなら横に並んだ歩くはずのアリババはわたしの後ろ8mくらいのところを歩いていた。
アリ「いや、なんかお前変わっちまって、今までと同じように接するのがなんていうか…」
マヤ「いろいろあったからね…。アリババもでしょ?」
アリ「そうだ、お前行方不明になったとか聞いてたけど何してたんだよ?」
(…アリババはどこまで知ってるのかな)
シンドリア王国を出てからの3年間が頭をよぎる。
マヤ「ん〜…、冒、険?」
アリ「冒険!?それとシンドバッドさんに捕まったとかどういうことなんだ?」
マヤ「……何のこと?」
ごめん、ごめん、アリババ。
"ここ"では絶対に話せないんだ。
お願いだからこれ以上何も聞かないで…!
アリ「答えたくねぇなら別にいいけど、な!とにかく元気そうでよかったぜ!」
わたしの暗い表情から察してくれたのか、アリババはにかっと笑って、上へ登っていくこの乗り物からパルテビアの風景を見始めた。
いつか話さないといけないんだけど…。
今、ここじゃダメなんだ。
マヤ「そっちこそ元気そうでよかった!ごめん、下で揉めさせて」
アリ「あれどうにかできねーの?毎度毎度あれだとシンドバッドさんに会うだけですごく苦労だな」
マヤ「今回はたまたま私が気がついたけど、毎回そうとは行かないからね…(笑)」
アリ「ジャーファルさんの時も思ったんだけど、まさかマヤもこの商会の偉い人なのか?」
マヤ「偉い人…っていうか、会長直属秘書って名目になってるらしい」
そう、自分でもこの立場がよく分かっていない。
最初からマヤ様って呼ばれてるし、シンには商会の方に顔を出しちゃいけないって言われてるし…。
その割に仕事はほぼないに等しい。
ほとんどいつもシンの近くにいること。
それが仕事だってあの女に言われたけど、私にはよく分からない。
だってシンの側には大抵いつもあの女がいるから。
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舞衣(プロフ) - 名前変更できるようにしてくれませんか(´・ ・`) (2018年2月7日 3時) (レス) id: 52484bd7f5 (このIDを非表示/違反報告)
咲香(プロフ) - 名前変換が出来ません(><) とても面白い作品なので対応してくださると嬉しいです!!更新待ってます! (2017年4月28日 22時) (レス) id: 831f900924 (このIDを非表示/違反報告)
やなごん(プロフ) - 名前変換ができないのが少し気になります!でもこの小説すごく大好きなので、更新頑張ってください! (2017年4月26日 16時) (レス) id: d6988b317c (このIDを非表示/違反報告)
咲香(プロフ) - 初コメです!いつも楽しく読んでいます! ちょっと質問なのですが、主人公の名前を入力して変えても出てこないんですが、対応していない作品なのでしょうか? (2017年2月28日 19時) (レス) id: 831f900924 (このIDを非表示/違反報告)
MAYA(プロフ) - 日和さん» ありがとうございます!(^O^)更新頑張りますね〜! (2016年12月31日 18時) (レス) id: 10ba54ddce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MAYA | 作成日時:2016年9月5日 23時