25 - 3 分岐点 ページ46
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そう、あれからの記憶は、正直言ってあまり無い。
嵐とAが学校の屋上から”落ちた”こと
落ちた途端、体にかかった圧力と頭痛は綺麗さっぱり消えたこと
結論、あの出来事は最後まで、『摩訶不思議』だったのだ。
後から考えてみると、
何かの魔法だの、何かの霊が憑いていただの、呪いだった、だの、ふざけたことばかりだった。
落ちてすぐ、ショックやら何やらですぐに動けなかった私を、凛月は強引に引っ張って校舎を出た。
当時は、『落とさない』ばかりが頭の中を占めていた為にすっかり失念していたが
嵐とAが落ちた先には、”スタント用の衝撃吸収マット”があったのだ。
凛月いわく、”嵐が飛んだ”というのが予想外で
そのマットにちゃんと落ちるか、ヒヤッとしたのだと言うが。
結論を言うと、Aも嵐も無事で
嵐など、飛び降りた直後に泉とレオがその場でへたりこむなり顔をグシャグシャにするなりしている中で、
『マットギリギリだったわァ』『ちょーあぶなかった』なんて笑っているものだから、拍子抜け通り越して呆れたものだった。
その頬には、駆け抜けた時か落ちた時についた傷がついていた。
それを、泉は文句大有りの表情で睨んで、額にデコピンをかます。
その後、便乗するように私を含めた他全員にも怒鳴られていた。
ちなみに。
泉は、万が一の場合Aが”その場所”を外れたときの為の非常要員としてずっと下にいた。
レオと嵐は、本来校舎に誰もいないことを確認してから泉の手助けに向かう予定だったが
レオも嵐も、自棄に強い頭痛と体の重さに異常を感じてすぐ引き返したらしい。
幸いにも、校舎の人は五奇人の彼らに頼んでいた通り、”関係の無いもの”を学校から追い出していたので、誰もこの『怪奇現象』を目にする者はいなかった。
そうしてAはと言うと、それからはずっと眠っていた。
「スーちゃん
…まだぼーっとしてるの？」
小さく笑った凛月は、嵐とAが落ちた時はかなり動揺したものの
他は至って冷静で、すぐに戦略を組み立て、私達を引っ張った。
「…いえ
もうすぐ、…夜が明けるなと」
着実に更けていく夜を眺めて、
未だ学校の一室で、皆一緒に居る。
今日一日の内は、
”確かにそこにいる彼女”を、感じていたくて。
「…大丈夫だよ」
小さな凛月の微笑みが、その日の最後の記憶だった。
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まひる(プロフ) - 雪羅さん» 時間なんて気にしません！！←ありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡自分勝手な妄想ばかりですがそう言っていただけると凄く嬉しいです(人*´∀｀)他の妄想にもお付き合いいただけると嬉しいです〜(*´∇｀)ﾉ (2020年9月23日 19時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 今更ですが完結おめでとうございます！漫画化、アニメ化してほしいほどまとまっていてワクワクするストーリー、とてもすごかったです。これからもまひる様のお話を楽しみにしてます！ (2020年9月23日 8時) (レス) id: 97af87c013 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - Mashiro Lioさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました！普通のところとシリアスのところの対比が上手く伝わったようで良かったです(*’ｰ’*)ﾉまた、地の文に多少英語があるのは、この第４章の視点が司くんの為、和製英語等は英語表記、ということです(*´-`) (2020年8月17日 8時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - 無気力のおにぎりさん» 最後までありがとうございました！他の作品も徐々に進めますね｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ご期待に添えるよう頑張ります(人*´∀｀) (2020年8月17日 8時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 完結おめでとうございます！｢シナリオ『spring』へ戻る。｣というのが、わかってはいつつも何だかひんやりした感じを受けて、本編との対比が……。最後は無事｢ズ！！｣に移行できたということですかね。ところで最後の方、地の文に英語が増えたのは、なぜでしょうか？ (2020年8月17日 7時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
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