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16 - 1 光彩陸離 ページ23

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「Aさああん!!レオさああん!!

ママだよおおお…☆」





突如、頭上に降って湧くのは大声。





「おわっ、ママ

びっくりしたあ、うっちゅ〜☆
ママも宇宙人に呼ばれてきたのかっ?」



「私達宇宙人に呼ばれてるわけじゃないよ


こんにちは、斑くん」






ぱああっと、音が付きそうなくらいの笑顔。


太陽さえ打ち負かしそうな程の笑みが、Aの上で目映く光っている。





「重そうだなあ、持ってあげよう!

何処まで持っていくんだあ?」






返答を待たずして、ひょいとAが抱えていた書類やら何やらを持ち上げる。

ついでにと言わんばかりにおれが抱えた紙の束も掴んで。





「セナハウス!」



「承った!

これ、全部Knightsのものかあ?
凄いなあ、プロデュースの参考にでもするのかあ?」




「そう、良くわかったね」





すっかり減った持ち物に目線を落とし、Aは言う。





「Aさんはプロデューサーだしなあ

それに、最近のAさんは特に頑張っているようだし」





思う節があるようで、Aは少し照れくさそうに苦笑いした。

おれをちらっと見て。





「Knightsの子は私を必要としてくれてるって、前ので気付いたっていうか
まあ、今更な話なんだけど

それで、もっと頑張らないとなって」




「あの雑誌もその一貫なのかあ


仮面を付けていたが、Aさん綺麗だったなあ、よくわかったぞお」




「…、久々だからかなり下手になったよ

だから見られるのはちょっと恥ずかしい」






小さく笑ったAに、僅かに見えたのは影。

それに気付いたのか、『斑』もすぐに話題を変える。





「そういえば、Aさんに伝言を預かっているぞお」



「伝言?」




「″放課後、図書室に″


だそうだ」





笑ってその後を言わない斑に、Aが首をかしげる。





「誰から?」




「秘密だぞお

依頼人からのお願いだからなあ」



「え、秘密?」





「秘密の伝言っ?何それ面白そうっ!

あっ、湧いてきそう…!インスピレーション…☆」




スタジオの扉を蹴り開けて、テーブルに紙を乱雑に叩きつける。


そうして、近くにあった紙を地面に広げた。




「始まった…

あ、斑くんありがとう、荷物はここで」




「どういたしまして


果たし状とかではないから、安心していいぞお、Aさん」






そう、斑はひらひらとスタジオを出ていく。



光が消えて、そこは僅かに肌寒く感じた。






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まひる(プロフ) - *ピンク*さん» ありがとうございます、嬉しいです(*´ω`)これからの物語も楽しんでいただけるようなものであれば幸いです〜(人*´∀`) (2019年10月17日 21時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
*ピンク*(プロフ) - いつも楽しく読んでます!!更新頑張ってください!!!!! (2019年10月17日 20時) (レス) id: dc0ff62b63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まひる | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年10月13日 15時

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