7 - 5 向日葵 ページ6
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「…らしくないことしたかも」
「…はぁ？」
ガーデンテラスのテーブルの下。
椅子に腰かけた泉はカップを傾けるなり怪訝そうな顔で見下ろした。
「くまくんいつも通りじゃん
ずっと寝てて授業には出ないし」
「セッちゃんのばか
俺だって頑張ってるのに」
「はぁ…？
わけわかんないんだけど…、別にくまくんが頑張ってないとは言ってないし…」
少し不機嫌そうな顔をした泉を見上げると
チカッと光った太陽に、一瞬で灰になりそうになる。
「うえぇ、ぎぼぢわる…」
「変に顔出すからでしょぉ…
ほら、もっと中に行きなぁ」
「あれ、凛月と泉
仲良しだね」
けたけたと笑う声に顔をあげると
しゃがんだその姿が目の前にあった。
「…うわ」
「酷いなあ、怪物みたい」
「ちょっと、スカートなのにしゃがむな
ただでさえくまくん寝転んでて目線低いのに」
「見せパンだよ」
「…何とも言えない」
「なんかごめんね」
尚もけたけたと、Aは笑う。
張り付けたような、笑みを浮かべて。
本来なら、これが普通のAなのだけれど
繰り返す前のAの笑顔は、もっと違った
気がする。
まだ、繰り返している時の記憶は曖昧だった。
「…、準備進んでるの？
”スターマイン”」
そう問うと、Aの笑顔はピシャリと止まる。
ギクシャクと、ロボットのようにそれは動いた。
「…衣装は出来てるし、ステージもバッチリ
後は当日だけ、なんだけど」
「…なんだけど？」
ひょっこり陽の薄い方に顔を出してみると、
Aは困ったように笑った。
「浴衣が、ない」
「…浴衣？」
「嵐が来てこいって
折角の花火なんだから、って」
そう言う嵐の顔はよく浮かぶ。
「浴衣、持ってるよ
ねぇ、セッちゃん？」
「はぁ？
……まあ
…モデルのとこ漁れば女物の1つや2つはある、けど」
「頑張ってるAに俺からのご褒美ってことで…♪」
「何で俺が持ってくるのにくまくんからのご褒美なのぉ…
てか持ってくるって言ってないけどぉ」
「Aが浴衣着るなら俺も頑張ろうかなぁ…
まずAの浴衣なんかタダで見れたもんじゃないし」
「何それ…」
テーブルから這い出て、じりじりと照りつける太陽の下で
ひらりと手を振り、笑って見せた。
「とにかく、頑張るってことだよ」
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まひる(プロフ) - 雪羅さん» ありがとうございます…！！妄想のままに描いているので賛否両論あると思いますが…(^-^; そういっていただけると嬉しいですー！(*´ω｀)ありがとうございます(*’ｰ’*)ﾉ (2019年10月13日 11時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 前からこの作品見続けています！繊細で綺麗な表現とか、儚い世界観とか、謎の多いキャラクターとか、すごく作り込まれていてまるでドラマを見ているようでした！これからも頑張ってください！ (2019年10月13日 9時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - ありまさん» ありがとうございます…！そういったコメント頂けると、嬉しいです(*^-^*) (2019年10月9日 22時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
ありま(プロフ) - この作品の雰囲気がとても好きです。 (2019年10月9日 21時) (レス) id: ef20a5c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
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