残された紙切れ ページ38
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「…椚先生、…俺”も”？」
「ええ
鳴上くんもこの件で聞きたいことがあると
…陣では心許ないですからね
まずあの人はわからないの一点張りで何も教えませんし、そういう契約があるのも事実ですが」
「…契約、？」
──先生に聞いてもわからないの一点張りでね
「そうです
仕方ありませんから、2人一緒に話してしまいましょう
凛月くん、職員室の扉を閉めて」
先生に言われるがまま閉めて、ナッちゃんの方を見ると、
ナッちゃんも何とも言えないような顔でこっちを見て、目を伏せ、そらした。
「2人が知りたいというのは、恐らくこの生徒でしょうね」
椚先生が、俺達の前に出した1枚の紙。
「…、千歳、A」
「そうです
本校普通科の生徒でしたが、ピアノが非常に優秀で、本人きっての要望ともあり、作曲に関わらせていました
特にKnights、リーダーの月永くんには作曲を教わることも多かったようですし
君達と関わることは少なくは無かった筈ですよ
月永くんとは、短い期間でしたけどね」
そう言った先生に、ナッちゃんが何かを考えるように俯いた。
構わず、先生は続ける。
「2年の冬
この生徒は失踪という名目で姿を消しました
この生徒の親からの要望で」
「…親、からの」
「ええ
この生徒は、体が弱かったんですよ
親はだから、この生徒とこの学院の繋がりが浅い内に、学院を去らせたのですよ
あまりに唐突な事でしたし、失踪したという噂が当時は持ち切りでした
それが今ではすっかり火の気は収まり、探る人もいなかったのですがね」
──また明日も、ピアノ弾こうね
大きく頭痛がした。
それがナッちゃんにバレたようで、急に立ち上がったナッちゃんが俺を引っ張りあげる。
「…椚センセ、ありがと、もういいわ
……凛月ちゃん、行くわよ」
「……待って、ナッちゃん
……先生、今、その子何処にいるんですか
…それだけ、教えてくれませんか」
ガンガン響く頭痛をお構いなしに、そう問うと、
先生は呆れたようにため息を吐いて、とある紙を破き、俺に手渡した。
「…何をするんです、今更
………君達が望む結果にはならないかもしれませんよ
…それでも良いのであれば、これだけです」
手渡された紙には、とある住所。
そして一言。
可愛らしい文字で、それは書いてあった。
「…ほら、凛月ちゃん、」
──また、会えるときが来たら
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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