第六十四幕『交わる刃と繋がり』 ページ17
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細い体を抱え、地面に足をつけては蹴り、遠くに見える2つの姿を遠目に捉える。
俺は少なくともそこで1回、想定外をとられる。
「リツさん……！」
「俺の相手は右手部隊だと思ってたんだけど…？
……どうやらあれと右手部隊の副長が来ちゃったみたいだねぇ」
“あれ“と言葉で現したのは、この戦いの発端、“天祥院英智“。
“右手部隊の副長“っていうのは、軍一の武術の猛者、“鬼龍紅朗“。
「エッちゃん…
何でこっちに来ちゃったのぉ」
「普通に考えて、こちらが不利だからさ
…敬人や鬼龍くんは見えないからね」
俺は英智から離れて立っている赤髪を見て、ため息を吐いた。
「…そういえば、そうだったねぇ
…………」
少し考えて、宝石を握って祈る。
『近くにいるんでしょ、レオさま
相手連れてこっちに来て
…俺だけでこいつら2人からAを守りながら戦うのは無理』
返答は、何故か頭ではなく耳に直接聞こえた。
「そう思ってた！！」
「おい月永！！何処に行く！！」
その2つの大声に、俺も皆もきょとんとする。
レオの突拍子もない動き。
というか、まさかレオが先読みしているとは思わなかった。
「…王さま上出来じゃん」
「わははっ、だろっ？」
赤い刀を引き抜いて、レオは俺の前で立ち止まり、改めて敬ちゃん、右手部隊の隊長”蓮巳敬人”に刃を向けた。
「さて
やろうか、ケイト
クロも来いよ、おれが相手してやるから」
不適に笑ったレオに、敬ちゃんと鬼龍が剣を抜く。
「…援護します」
俺の手から離れて自分で立ったAの手を、俺が掴む。
Aに何かあれば、セッちゃんが許さないし、俺も許せない。
「…リツ、さん」
Aの額に触れ、キスをする。
驚いたような顔のAに、俺は笑った。
「行って、レオさまを守って、A」
「…リツさんもどうか、気をつけて」
そう言って走るAに背を向け、俺はエッちゃんに飛びかかった。
合わさった剣が、激しい金属音を鳴らす。
「急だな、リツ
こんなに荒い戦い方だったっけ？
……それともおまえも、人間に魅了されたのかな」
「…そうかもね
…エッちゃんも変わったんじゃない？
ヒビキや、俺達に関わって」
そう言われたエッちゃんはただ笑った。
「…繋がりは、本当に怖いね
…こんなにも、力を駆り立てられるなんて」
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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