# Take 60 ページ13
「…、これから帰るだけ？」
ただひたすらぼーっとしている私に、
先輩は気遣うように、声をかけた。
「…はい、」
先輩は、やっぱり格好良い。
容姿も勿論だし、
言葉はちょこっと刺々しいこともあるけれど
内に隠れた優しいところとか、
Knightsを凄く大事にしているところとか
とにかくいっぱい、好きだなぁって思うところがある。
「…ふぅん、じゃあ送ったげる」
「…いっ、……いえ、送ってもらうなんて、
大丈夫ですよ、まだそんな暗くないですし、」
「まだ暗くなくてもこれからすぐ暗くなるのぉ
遠慮しない、送ったげるって言ってんだから送ってもらうの、これ当然だから」
きっと、これは恋という。
もうすでに、もしかしたらじゃなくて
私は先輩に恋をしている。
自覚すればするほど、沸き上がるのはそう、
先輩に対する恋しさ、好きだなぁって気持ち。
「………ありがとう、……ございます」
それだけなら、まだ良かった。
私の中で過ったのは、それだけじゃなかった。
「はいはい。解ったなら良いけど」
もし、私が先輩に告白するとしよう。
先輩は、アイドルだ。
先輩にファンは何千人、何万人といる。
そんな先輩と、恋ができるだろうか。
そもそも、先輩は私をどう思っているのか。
思いを伝えたら、先輩と私はどうなるのだろう。
話しづらくなってしまう可能性だってある。
少なくとも、凛月くんに対して
私は明日から、普通に話せる気がしない。
それが、先輩ともなってしまったとしたら。
”至福の時間”がどうこうの前に、
その”至福の時間”さえ、来ないかもしれない。
先輩と、話せなくなるかもしれない。
笑えない、一緒にいることさえ、できなくなるかもしれない。
この恋は、正しいのだろうか。
私は、この恋をしていて良いのだろうか？
「A〜？…またぼーっとして……
暗くならない内に早く帰るよぉ」
先輩の顔を見れば見るほど
込み上げてくるのは恐怖と後悔。
この恋は、無かった方が幸せなのだろうか
「………はい、」
だんだん、明日を迎えるのが怖くなってきた。
「…A？…ほんとどうかした…？」
先輩の優しさにさえ、泣きたくなってくるのは
一体何故だろう
.
.
『恋の悪循環』
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まひる(プロフ) - L:eta-starさん» ありがとうございます…！最近更新が遅めなのですが…それでも楽しんでいただけているようで何よりです！これからも精進します…！σ(*´｀*) (2018年3月17日 9時) (
レス) id: 203be79402 (このIDを非表示/違反報告)
L:eta-star - はじめまして、とても素敵です！お兄ちゃんしてるレオかっこいいです。瀬名もかっこよくて,,,,応援してます！ (2018年3月16日 23時) (レス) id: e6de48871a (このIDを非表示/違反報告)
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