40 . 過去の後悔 - Regret ページ41
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手には、茶色い大きな紙袋を抱えて
暗い暗い、街灯がぼんやり照らすだけの路地を通る。
茶袋から溢れるほどの果物や野菜は、瑞々しくて新鮮なものばかりだった。
「月、…1週間後は満月かな」
私がそう呟けば、彼も頷いた。
「…そうだねぇ
今週の月は自棄に明るいよ」
そう言って、彼は目を細めて。
眩しそうに、掌を目の前に翳す。
ぼんやりと歩く路地は、何だかとても長くて
何処までも何処までも、続くようだった。
「…、止まって」
次の瞬間、彼は立ち止まり、
一本道の暗い路地の先を、顎を引いて見据えた。
「…何かしたの？」
「静かに」
彼が指を口元に立てた途端、目の前からコツコツと、ヒールの音が甲高く聞こえる。
コンクリートの路地に、大きく響き渡った。
「…流石は泉さん、というところでしょうか
素晴らしいという他ありませんね」
突如、その声は目の前から聞こえる。
いつの間にか、ひとりの女が目の前にいた。
「……」
その女に対して、彼は黙ったままで
警戒しているように、瞳はまっすぐ、一瞬でも彼女から反らすことはない。
そして、彼は手で、私を後ろに下がらせていた。
彼の行動から読むに、この目の前の女は、"敵"。
「あら、そんなに警戒なさらないで？
私が話したいのは泉さんじゃないもの」
「……できません
要件があるのなら、俺を通してどうぞ」
「…あら、手厳しいのね泉さん
それでこそ、
レオさんが雇った人に相応しい」
くすと女は上品に笑った。
茶色の長い、美しい髪。
整った美貌、容姿。
「…要件をどうぞ」
彼は変わらず、彼女を睨み
私の手をずっと離さなかった。
「レオさんと話すときは穏やかだというのに…
泉さんは私に対して手厳しいですね
…あぁ、良いのですよ
そうされることを、私はその子、そしてレオさんにしましたから」
言葉と矛盾するように、彼女は笑って見せる。
そして彼女は笑顔を崩さぬまま、
私にこう、笑いかけた。
「こんばんは、A
貴女を迎えに来ましたよ
…貴女の、母親として」
消えた記憶のページが一枚、捲られた。
彼女の微笑みと、差しのべられた真っ白い手。
保たれた、彼女と泉の間の長い距離。
「……は？」
茶袋から、果物がごろごろとこぼれ落ちた。
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まひる(プロフ) - L:eta-starさん» 魔法の名前は、例えば炎系統魔法でしたら、火に関連する英単語とかを参考にさせていただいています！楽しんでいただけて嬉しいです(*´｀*) (2018年3月18日 20時) (
レス) id: 203be79402 (このIDを非表示/違反報告)
L:eta-star - （続）名前入力忘れました！すみません:;(∩´`∩);:とても面白かったです！応援してます！ (2018年3月17日 22時) (レス) id: e6de48871a (このIDを非表示/違反報告)
（名前） - とても素敵なお話ですね！全員がかっこいいです！！！！まひるさんは魔法の名前など、自分で考えて作っているのですか…??? (2018年3月17日 22時) (レス) id: e6de48871a (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - まおりぃぬさん» ありがとうございます！！そう言っていただけると嬉しいです笑笑ご期待に答えられるように頑張ります(*´∀｀*) (2017年7月15日 21時) (レス) id: 203be79402 (このIDを非表示/違反報告)
まおりぃぬ - 続編頑張ってください！どこまでもどこまでもd((ry 愛しております！！！(←怖い。)楽しみにしています！ (2017年7月15日 20時) (レス) id: 053800845a (このIDを非表示/違反報告)
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