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「今から、うん。
ほんと?……じゃあ近くの喫茶店で落ち合おう
レオ、は………んー、いるの?
いないなら良いよ、捕まらなそうだし
うん、………え?電話すれば来る?
……そんな簡単に来たら苦労しないよね…
あはは、…うん」
電話片手に支度をして、出掛ける。
サングラスにマスク。
普通にみれば不審者のような格好だけれど、服はきちんとお洒落しているつもりだし、大丈夫だろう。
「うん、今出たから
………え?迎えに行く?
そんなにヤワじゃないよ、大丈夫
うん、はい、後でね」
高級そうなヒールはカツカツとリズム良い音を立てる。
つい3〜5年前はローファーだったわけだし、ヒールなんて久々。
とはいえ、あれからは毎日仕事上ヒール等多いし、見事にもう慣れた。
「お姉ちゃん、これからどっか遊ばない?」
「申し訳ありません、今は急ぎの用でして」
「少しだけだからさ」
マスクとサングラスをしていても尚こうして捕まるのは何故か訪ねたい。
手を掴まれ、引かれそうになると、また更に、今度は腕を掴まれて抱き寄せられた。
「…ほぅら、言ったじゃない」
耳元でそう呟かれて、その声にハァ、とため息を吐く。
「"俺"のだから、どっか言ってよねぇ」
その怒気がこもった声に、男はすぐに逃げてしまう。
なんて男だ、弱っちい。
「……最近は男っぽい服も着てるんだね
似合ってるけど」
「やだ、ありがとぉ〜っ、Aちゃんに誉められると最っ高に嬉しいのよねぇ…♪
アタシ、一応男のモデルだし?
そういう雑誌の方なの、泉ちゃんと一緒にねぇ?
最近は私服も心がけろって泉ちゃんが言うからねぇ…」
「泉は忙しいんでしょ?
ごめんね、わざわざ来てもらって。
凛月でも良かったんだけどさ、凛月、電話になかなか出なくて
レオも家にいないし」
「凛月ちゃんは寝てるだけよねぇ、王さまも作曲でインターフォンの音聞こえてなかっただけでしょうに……
まぁいいわ、アタシ気にしてないわよ!
Aちゃんと二人っきりでお話だもの!」
「仕事の話だけどね……」
「まぁとにかく、喫茶店入りましょう?
泉ちゃんも後から来るわ、仕事が終わったら」
「わかった、
じゃあ泉が来てから仕事の事は話すことにしよっか」
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まひる(プロフ) - 凛音@桜ト共ニさん» ありがとうございます!涙なんて、感動していただけるような作品が書けてとても嬉しいです!そうですね、飽きてしまう方が多いですが…そう言って頂けると凄く嬉しいです!最後までお読みいただきありがとうございました! (2017年4月5日 22時) (レス) id: 0f7815a34d (このIDを非表示/違反報告)
凛音@桜ト共ニ - 祝!完結です! 最後の方は涙が止まらず…私は長編物になると飽きちゃうんですけど、作者様の文才に惹きつけられたみたいです♪これからも応援しています♪ (2017年4月5日 21時) (レス) id: e79ec8aaed (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - とりねこさん» 嬉しいです…!ありがとうございます!そうですね、終わるのはとっても悲しいですが、最後まで読んでいただき本当に嬉しかったです!本当にありがとうございました! (2017年3月30日 7時) (レス) id: 0f7815a34d (このIDを非表示/違反報告)
とりねこ(プロフ) - とても良いお話でした!もうめちゃくちゃ感動しました!終わってしまうのは悲しいですが、心に留めておきたいと思います。最高でした! (2017年3月29日 23時) (レス) id: a8eb45403d (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - うさみんとさん» ありがとうございます!安心しました…!最後まで読んでいただきありがとうございました!これからも精一杯頑張ります!本当に、ありがとうございました! (2017年3月29日 15時) (レス) id: 0f7815a34d (このIDを非表示/違反報告)
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