火の花（千景side） ページ11
屋敷
天霧達が戻った。
壺二つに花びらが入っている。
形が違う紅色の花びらと朱色の花びらだ。
天霧「これのどちらかです。千姫、火の花はどちらか分かりませんか？」
千姫「火の花。分からないわ。」
千姫が壺の中をのぞいて、頭をかかえた。
千智「もし火の色だとしたら、こちらですね。」
紅色の方を千智が手に取る。
豪「火の花は火の色じゃない方だ。」
豪か。
千姫「信じていいの？」
豪「本当だ。これ以上刹奈に嫌われたくない。嘘はつかない。」
天霧「信じます。」
千姫「風間さん。どうする？」
風間「すぐに飲ませよう。」
天霧が、すり鉢に花びらと水を入れすりつぶす。
千姫「Aちゃん。薬よ！飲める？」
A「う…ん。」
Aの体を起こして支えた。
豪「そこは口うつしだろ？起こすか？ただし、花にも毒は少しある。」
千姫「私が！」
千姫が天霧からさじを奪おうとするが、天霧は渡さない。
天霧「しかし毒が…。風間。お願いできますか？」
ここは仕方あるまい。
俺なら少しの毒ならならしてある。
Aを寝かせた。
A「飲めます。千景様。」
Aはこの状況でも俺を気遣うか。
先ほどは返事もやっとだったというのに。
風間「飲ませる。よいな。」
A「はい。」
Aの頭を撫でた。
さじで薬を口に入れると、不思議と甘い。
Aの唇に唇を重ねて少しずつ飲ませた。
豪「毒は千景には効かないみたいだな。後は寒がったら、暖めてやれば治る。」
風間「そうか。」
千姫「どうしよう、私の身体はひんやりしてるわ。天霧…どうする？」
天霧「風間…。お願いしても？」
風間「ああ、寒がったらな。」
Aの顔が少し穏やかになった。
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かなりん♪(プロフ) - 凄くよかったです！番外編でもいいので続編みたいです！千景の子供や天霧、不知火などどうなったか見てみたいです (2015年10月7日 19時) (
レス) id: 033450cac6 (このIDを非表示/違反報告)
琉羅 - 凄く面白かったです！ (2015年8月20日 16時) (レス) id: cdf0459bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうち - すーーーっごく面白かったです！ (2015年7月28日 12時) (レス) id: 6ed1a3d0d7 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - すごく面白かったです★ (2014年9月2日 12時) (レス) id: 6aaf4677f5 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - すごく面白い (2014年8月14日 13時) (レス) id: d5c9242fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨ | 作成日時：2014年2月21日 20時
